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弁理士におすすめの副業⑧選|弁理士を副業にする方法も解説

by LEGAL JOB BOARD 三島善太

転職エージェント

担当職種:
  • 企業知財部
  • 弁理士
  • 特許技術者

こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。

本記事では、「弁理士に向いている副業・弁理士を副業とする場合の業務内容」について解説します。

「弁理士として働きながら他の副業を探している方」や「弁理士そのものを副業としたい方」は、ぜひご覧ください。

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弁理士が副業する背景

高収入といわれる弁理士が副業する理由は、収入を増やしたいというだけではなく、独立を目指して人脈を作りたい、空いた時間を有効に使いたいなど様々です。

弁理士業務は基本的にデスクワークが多いため、リモートで業務を行う方もいます。

特にここ数年コロナ過の影響でリモートワークをする弁理士は増加しています。通勤などの時間が浮いた分、空き時間を有効に使えることも副業をする魅力です。

また弁理士資格や弁理士の特性を活かしてできる業務が多いので、弁理士が副業を始めやすいというのもあります。

例えば、予備校の講師や知的財産関連の調査・出願などの業務は知財の知識を活かせる業務の1つです。

ここで注意が必要なのが、「コンフリクト(利益相反)」です。弁理士法では業務を行えない事件として、以下のように規定しています。

31 条 弁理士は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行ってはならない。ただし、第 3 号に該当する事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。

一 相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件

二 相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの

三 受任している事件の相手方からの依頼による他の事件

四 公務員として職務上取り扱った事件

五 仲裁手続により仲裁人として取り扱った事件

六 社員又は使用人である弁理士として特許業務法人の業務に従事していた期間内に、その特許業務法人が相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件

七 社員又は使用人である弁理士として特許業務法人の業務に従事していた期間内に、その特許業務法人が相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの

出典:利益相反規定(法第 31 条)について

弁理士業務とあまりにも近しい職種を選ぶと、こういった問題が発生しかねませんので、現職での自身の担当クライアントだけではなく、務める事務所内の案件にも注意をしておきましょう。

弁理士におすすめの副業

では、次に弁理士におすすめの副業を紹介していきます。

①知財コンサルティング

知財コンサルティングとして知識を活かしながら働くこともできます。

知的財産を活用した経営戦略に悩みをかかえる個人事業主は多くいますので、弁理士の知財知識を活かし相談をうけることができます。

個人事業主が主なクライアントになり、比較的時間の融通が利きやすいため、こちらの空いた時間にミーティングを入れるなどスケジュール調整がしやすいメリットがあります。

またWebミーティングシステムを利用すると在宅でコンサルティングを行えるため、より効率的に案件をさばくことができます。

知財の専門知識が必要な業務ですので、相談1時間の相場報酬は2万円程度と単価が高めです。

⓶予備校の講師や採点

弁理士試験対策の予備校講師や採点官の副業もございます。

採点100枚につき6万円という金額で、弁理士試験に合格したからこそスムーズな採点を行うことができます。

予備校講師は、弁理士としての知識を教えるため、伝え方・表現方法・人に教えるスキルを身につけることができます。

スキルアップが目指せるため、知財コンサルなど弁理士とは違う職種にも役立つスキルです。

③大学の非常勤講師

求人はなかなかありませんが、知り合いづてで非常勤講師をする弁理士の方もいらっしゃいます。

例えば、知的財産研究科などの非常勤講師は、知財のプロである弁理士に向いている職種と言えます。

1時間3,000円~3,500円を提示している大学もありますが、金額は大学や付属によって違いがありますので、すべての大学で同じ金額とは言えません。

予備校の講師と同様、講師として多くの生徒に知識を伝えるため、新人の育成能力を身につけることができる職業です。

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④企業の役員として顧問契約

企業で顧問契約をして、企業の技術分野の相談を受けることも可能です。

企業の技術的な課題・技術面のサポートがメインとなり、事業単位やプロジェクト単位で課題克服のために知識を提供します。

中には技術協力だけではなく、エンジニアの指導をおこなったりもします。

基本的な契約は、月3万円~5万円程度といった報酬が多いようですが、請け負う業務内容によって差はあります。

⑤アフィリエイト

弁理士の方の中には、知財のプロとして記事を執筆しアフィリエイト収入を得ている方もいらっしゃいます。

ブログを開設するために大きな初期投資は必要ありませんので、ブログなどでのアフィリエイト収入も始めやすい副業の一つです。

難点として収益化まで時間がかかる・閲覧数や広告数に左右されるため必ず収益化するとは限らないといったことがあげられます。

しかし、弁理士は知的財産の知識や各分野の技術的知識があるだけではなく、常日頃から出願書類の作成などで多くの文章を書くため、わかりやすく伝わりやすい質の高い文章を作成する能力に長けています。

弁理士の中では、毎月30万円ほどをコンスタントに稼いでいる方もいらっしゃいますので、チャレンジしてみる価値はあると思います。

⑥ライター

先ほどもお話ししましたが、弁理士は文章を書く能力に優れていますので、ライターも向いている副業にあたります。

パソコンがあれば執筆可能なので、どこでも簡単に始めることができ、場所も選ばないため忙しい弁理士にはもってこいの副業です。

単価は1文字あたり0.5円~2円(2000文字で1000円~)程度が相場ですが、専門性を求めている依頼や指名できた案件はそれ以上の収入も見込める場合が多いです。

タイピングに自信のある方は記事を量産して納品することができ、重宝されますのでおすすめです。

また執筆する際に内容について情報収集しますが、さまざまなジャンルの視野を広げるいいきっかけにもなります。

⑦web作成

Web作成に必要な言語は比較的覚えやすく需要もあり、最近人気の副業です。

1サイトを構築すると1案件15万円~で、報酬もよいので、作業スピードにより多くの収入を得ることができます。

。競合が多く、まずはスキルを身につける必要があるため一見大変そうに見えますが、弁理士同士のつながりで顧客獲得を目指せるケースがあるため、弁理士にもおすすめです。

特許事務所にとって、自社ホームページは顧客を獲得するための重要なツールです。

そのため独立する弁理士はホームページ制作をどこかに依頼する場合がほとんどなので、弁理士の横のつながりで依頼を受けることもあります。

また、自分が開業するとき外注しなくてもサイトができるので、開業資金を抑えることができます。

⑧Uber Eatsなどの配達員

近年増えている配達員の需要ですが、弁理士におすすめできる副業の一つです。

おすすめする理由は、現職に副業がバレにくく、好きな時に働くことが可能なためです。

また、弁理士に限った話ではありませんが、業界的にデスクワークをされている方も多いため、運動不足を解消しやすくなります。

Uber Eatsであれば、アカウントを登録することで無料で始められ、好きなタイミングでできるため本業の隙間時間に行うことができます。

1件あたりの報酬は、約500円(内訳:受け取り料金・受け渡し料金・距離料金など)です。

エリアにより配達数や他の配達員数に違いがあるため稼ぐという目的の方よりも、運動不足解消目的の方におすすめの副業です。

副業が向いている人

どんな人でも副業が向いているかというとそうではありません。

副業が向いている人の特徴をお話ししていきます。

経験値をあげたい人

副業をやるからにはスキルアップしたいといった方は、副業が向いています。それは副業をすることで経験値かスキルアップができるからです。

例えば予備校の講師や大学の非常勤講師をすることで、人に教える能力がアップしますので、本業で後輩への教えかたに自信がつきます。本業に役立つ経験を積めることが副業の魅力です。

視野を広げたい人

知財業界以外のへ視野を広げたい方も副業に向いています。

例えば、ライターをしていると受ける案件によりジャンルが異なる場合がほとんどなので、様々な業界の知識を得ることができます。

また視野を広げることで、いろいろな話題を持つことができ人間力を上げることができます。

独立したい人

独立をしたい人には知財系の副業がおすすめです。それは人脈を広げるのに役立つためです。

例えばですが、副業で知財コンサルをしていると顧客を増やしたり人脈を広げることができます。

そのまま顧客を定着させ独立などのステップアップなども視野に入れることができるため、独立したい人には効率的だといえます。

時間がある人

使える時間がある方にも副業はおすすめです。

例えばWeb作成などは稼働時間にきまりがない分取り掛かりやすいでしょう。また配達員なども朝早くから夜遅くまであるため、始めやすい副業になります。

弁理士は忙しい職種ですが、中には休みの日や仕事終わりの時間を何かに活用したいと考える方は副業で稼ぎながら時間を有効的に使うことができます。

副業に向いていない人

副業に向いていないタイプをお話ししていきます。

セルフマネジメント苦手な人

セルフマネジメントが苦手な方は副業には向きません。

それは、副業をするためには本業に差し支えないように自身でスケジュールを立て進めていかなければいけないからです。

また深夜まで副業をしていて体調を崩したなどがないよう体調管理にも気を配らなければならないので、自己管理が難しい方はまずは本業で腰を据えて働くことを大切にする方がよいでしょう。

時間がない人

弁理士は忙しい職種であるため、そもそも時間が作れないといった方も多いと思います。

そういった方は無理に副業を始めない方がよいでしょう。

最近副業をする弁理士が増えてきましたが、一人ひとり働いている環境や家庭の状況が違うためすべての人が副業に向いているとはいえません。

違う業界に興味がある、何か違うことを始めたいと副業を検討している方はまずは時間に余裕があるかを考えて検討するようにしてください。

副業弁理士の業務内容

数は少ないですが、弁理士を副業としている人もいらっしゃいます。

仕事の内容は通常の弁理士業務と同じで下記のようなものになります。

  • 明細書の作成
  • クライアントや発明者へのヒアリング
  • 特許庁などのやり取りに必要な書類作成
  • 特許調査

特に商標調査や出願がおすすめで、特許出願や意匠出願は報酬が高いメリットがある一方、作業量が大きいため空いた時間に副業として請け負うには不向きな業務です。

特許業務の中でも比較的作業ボリュームの少ない、商標調査・出願がバランスよく副業しやすいでしょう。

商標出願の場合、1件当たり6万円~8万円が相場の金額になりますので、副業であっても同じくらいの報酬を受け取ることができるでしょう。

業務は特許事務所で働く弁理士と同じですが副業になると、稼働時間が短くなるイメージです。

副業弁理士が気を付けること

注意したいのが、上記でもお話しした「コンフリクト(利益相反)」です。

そのため、『知財コンサルティング(など違う職種をしていて)をやっていて空いている時間に副業弁理士をやっている』といった方はいらっしゃいますが、『本業でも副業でも弁理士をしている』といった方はほとんどいないのが現状です。

知財業界同士の案件をしていると、コンフリクト(利益相反)問題が発生してしまう可能性があるため十分注意が必要です。

企業や事務所の決まりに注意が必要

副業を考えている方は、企業や事務所の就業規則に注意してください。近年では副業は当たり前のように行われていますが、副業OKかどうかは事務所の考えによるところもあります。

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この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 三島善太

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