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【弁理士】口述試験対策マニュアル!対策・本番のポイントを解説

弁理士の口述試験を対策する方法とおすすめの対策本をご紹介

こんにちは。弁理士・知財業界専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。

本記事では、弁理士試験の一つである「口述試験の対策方法」について解説します。

ちなみに口述試験は合格率が高いため、筆記試験の合格が確定した時点で就職・転職活動をスタートされる方がたくさんいらっしゃいます。弊社リーガルジョブボードでは、筆記試験合格者に向けた弁理士求人の紹介・転職相談を随時行っているので、ぜひご活用ください。

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株式会社WILLCO 三島善太
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株式会社WILLCO 三島善太
弁理士・特許技術者などの知財や特許職種を専門としたリーガルジョブボード(株式会社WILLCO)の転職エージェント。紹介実績は業界最大級。求人票には載っていない企業・事務所の評判や口コミのお伝え、選考対策やキャリアステップのご相談など多岐に渡り転職支援をさせていただいていますので、お気軽にご連絡ください。

弁理士口述試験とは

弁理士口述試験とは

弁理士口述試験とは、弁理士試験の一つで論文式筆記試験が終了後にある試験です。

下記の3科目を各科目10分ずつ行い、ABC判定のC判定が2つ以上ある場合は不合格となってしまいます。

【試験科目 工業所有権に関する法令】

  • 特許・実用新案に関する法令
  • 意匠に関する法令
  • 商標に関する法令

【口述試験日時】

試験日時:令和4年10月22日(土)~24日(月)の いずれかの日

試験場所:東京のみ

弁理士口述試験の概要

弁理士口述試験の概要

口述試験の出題範囲ですが、主要四法と呼ばれる特許法・実用新案法・意匠法・商標法です。下三法(条約・著作権法・不正競争防止法)は科目には含まれていません。

試験時間は各科目10分程度となっており、3科目10分で計30分となっています。

合計30分と時間としてもボリュームがあります。

試験方式は面接方式で、弊社リーガルジョブボードに転職相談にいらっしゃった合格者も「一番緊張したのが口述試験です」という方が多くいらっしゃいます。

面接方式は、受験者が各科目の試験室を順番に移動しながら行われます。各試験室には試験官がおり、問答式で試験をおこないます。

双方向的なやり取りになりますので、知識を頭に入れておくだけではいい評価をもらうのは難しいです。

知識はもちろん、コミュニケーション能力や態度・人柄なども見られますので、勉強をしておくだけでは対策は万全とは言えません。

また、緊張から覚えていたはずの事項を忘れてしまうことがございます。そういった時は法文貸与ができますのでご安心ください。

法文貸与では、試験室内にあらかじめ用意されている弁理士試験用法文を参照できます。ただし、法文貸与をする場合は試験委員の許可を受けてから参照しなければなりません。

事項を忘れてしまったとしても、冷静にその場で対応できるのかを見られている場面ですので落ち着て臨むことが必要です。

 

口述試験の免除制度

口述試験の免除制度

口述試験の免除条件ですが、「特許庁において審判又は審査の事務に5年以上従事した方」となっております。

特許庁での勤務経験がある方はほとんどおらず、多くの方は免除対象ではありません。

ただ、口述試験は短答式筆記試験や論文式筆記試験を突破した知識があれば、口述試験が免除されなくとも合格する可能性が高いです。

口述試験まで進んできた方なら、それほど難しいものではありませんので安心して対策をしましょう。

口述試験は合格率が高いため、口述試験の対策をしながら就職・転職活動を行っている方もいらっしゃいます。

弊社リーガルジョブボードでは、多くの特許事務所や知財部の求人を取り扱っており、就職・転職活動にとてもお役立ていただけます。

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口述試験の合格率と合格基準点

口述試験の合格率と合格基準点

弁理士資格は難関資格といわれており、各試験でいうと合格率は短答式試験は約18%・論文試験は約25%程度です。

そんな試験の中、口述試験は面接方式で行われ合格率は90%~99%となっています。合格率が高いように感じますが、合格率の低い短答式試験や論文試験を突破した方々が受けますので納得の合格率です。

口述試験は、短答式試験や論文試験でいい成績を残していれば合格できるだろうといわれています。しかし、対策をせずに当日の試験に臨み、不合格となってしまった方も、過去に数名いらっしゃったことがありました。

口述試験の対策をしておくと本番は落ち着いて対応ができやすいので、しっかりと対策をしておきましょう。

 

口述試験対策

口述試験対策

下記では口述試験の対策をお話ししていきます。

 

会派の練習会

口述試験の練習会を様々な会派が開催してくださっています。弊社に登録いただいている弁理士の方も口述試験前に参加したという方が多いようです。

申し込みは、大体が論文試験の合格発表後に開始されますが、申し込みが殺到してしまって参加したいのに参加できなかったといった方が一定数いらっしゃいます。

論文試験合格当日には予約が埋まってしまうので、合格発表前から各会派の口述練習会の情報を気にしておくようにしましょう。

厳しく派閥があるわけではありませんが、出身大学のOBの多さや知り合い弁理士と同じ会派に行くことが多い印象です。

また会派の練習会は、口述試験の勉強だけではなく、知財業界に顔を売ることができるためできる限り参加するのがおすすめです。

 

予備校の講習会

また、予備校の講習会も口述試験の対策には有効です。費用はかかりますが(例えば、LECだと15,000円程度)講習会は全国で多くおこなわれております。

口述試験に不安がある方や、会派の練習会に参加できない方、対策をもっとやっておきたいといった方は参加するのがよいでしょう。

内容は会派の練習会とほぼ同じです。予備校によっては想定問題集などをもらえたりと特典があるようです。

受験仲間や先輩と模擬練習

受験仲間がいる方は、お互いに質問をし合って練習するといった練習方法もございます。

これは、弊社に登録いただいている弁理士の方がおっしゃっていました。

質問をする方も回答する方も、お互いに対策になりますし、同じ試験を受けるもの同士、心強いと思います。

また特許事務所や知財部で特許技術者として働きながら資格取得を目指している方は、事務所内の同期や先輩間で口述試験の練習をしている人もいらっしゃいます。

特許技術者として常日頃から関わっている先輩方に頼れる環境はとても心強いです。

 

口述試験、対策時のポイント

口述試験、対策時のポイント

口述試験の対策を進める際のポイントをお話ししています。

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なるべく早めに対策をする

口述試験対策ですが、どれだけ条文の暗記や模擬試験に時間を費やせるかが重要です。

論文試験の結果に自信がないという方も、できるだけ論文試験すぐ後から徐々に対策を始めるのがよいでしょう。

また上記でもお話しした通り、会派の練習会は予約がすぐ埋まりますので、試験対策をしながら情報収集しておくことをおすすめします。

 

何度も模擬練習をおこなう

いくら条文を覚えていたとしても、当日試験官を目の前にすると緊張してうまく答えられないという方が少なくありません。

そうならないようにするため、会派の練習会や予備校の講習会で場慣れしておくことをおすすめします。実際、本番は法文貸与ができるため、いざ緊張で条文が抜けてしまっても落ち着いて取り組めることができれば合格率はアップします。

何より大事なのは落ち着いて対応できるかどうかなので、模擬練習を経験することが合格する近道です。

 

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口述試験本番のポイント

口述試験本番のポイント

続いて、口述試験本番のポイントをお話ししていきます。

口述試験では、落ち着いて対応することが何より大切になってきます。

試験は短答式・論文試験とは違い面接方式で行われます。そのため試験官とのコミュニケーションをとりながら回答していきましょう。

もし多少言葉に詰まってしまっても試験官は待ってくれます。試験官の中には間違えるともう一度聞き返してくれるなどサポートしてくれることもあります。

一番注意したいのは、言葉に詰まり黙ってしまわないようにすることです。口述試験までにできる限りの対策を打ち自信を持って挑むようにしましょう。

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口述試験過去問について

口述試験過去問について

口述試験では毎年、出題された問題テーマが公開されています。

この出題テーマですが、同じであったり似た問題テーマが出題されていることが多いです。それは、それぞれの科目で重要な概念や基本的な用語が決まっているためです。

質問の仕方を変化させてはいますが、重要な概念は繰返し出題されている傾向があります。

【前年:令和3年度弁理士試験の口述試験問題テーマ】

特許・実用新案

出願公開、補償金請求権、拒絶査定不服審判、前置審査

意匠

意匠権、実施権、新規性、新規性喪失の例外、先願、関連、分割

商標

商標権全般、マドリッド協定の議定書及びそれに基づく特例

出典:令和3年度弁理士試験口述試験問題テーマの公表

出題テーマが繰り返される傾向にあるので、過去問を使って対策を打つのは効果的な方法と言えます。

過去問集なども発売されていますので、ぜひ参考にして対策に活かしましょう。

傾向がわかり対策が順調な方は、口述試験対策中に並行して就職・転職活動を始めることをおすすめします。

まだどんな事務所で働きたいか考えがまとまっていないといった方もいらっしゃると思います。

そんな時は多くの求人を見比べ、自分の理想を考えておくことをおすすめしております。

弊社リーガルジョブボードは、業界最大級の弁理士・知財業界専門求人サイトです。特許事務所や知財部の求人を多く扱っております。

ぜひ参考にしてみてください。

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口述試験対策にお勧めの本

最後に「口述試験」の対策におすすめの本をまとめます。

「2022年度版 弁理士試験 口述試験過去問題集」

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弁理士試験 口述試験過去問題集を購入する

過去10年分の口述試験の様子をQ&A形式で再現しているため、即興でどう答えたらよいのかを端的に解説しています。

一人でも口述試験対策ができる点で、おすすめな本です。

 

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口述試験前でも相談可能!転職エージェントがスムーズな転職活動をサポートいたします!

口述試験が終わったら

口述試験の合格発表後は実務研修が始まります。就職・転職を考える方もこの時期増えると思います。

弁理士試験受講者の就職・転職をするタイミングは下記の3つがベストです。

  • 口述試験後~実務修習までに転職活動を終えておく
  • 実務修習中に転職活動を並行して行う
  • 実務修習後に転職活動を行う

タイミングは人それぞれですが、一番転職活動が活発な時期は、「口述試験後~実務修習までに転職活動を終えておく」です。実務修習に入る前には、内定を得ている方が毎年多いです。

弊社リーガルジョブボードでは、そんな弁理士や企業知財部希望の方の転職サポートをおこなっています。

転職エージェントが、あなたの希望条件に合う求人を紹介するだけではなく、書類の添削や面接対策をして内定率アップのお手伝いをしております。

特許事務所や企業知財部の転職は、ぜひ「リーガルジョブボード」にお気軽にご相談ください。

また、リーガルジョブボードでは弁理士試験の合格祝賀会の実施が決定しております。

今回の祝賀会は同期との交流が出来るようさまざまな企画をご用意。さらに、先輩司法書士との話が聞けたり、交流できる場も設けております。

口述試験前でも申し込みが可能ですのでぜひお申し込みください。

弁理士試験合格祝賀会

 

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