弁理士の平均年齢や年齢制限・年齢が転職活動に与える影響
by LEGAL JOB BOARD 三島善太
転職エージェント
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こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。
今回は、「弁理士の平均年齢や、転職にまつわる年齢制限・年齢が転職活動に与える影響」について解説します。
弁理士を目指そうとしている方や、弁理士として転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
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この記事の目次
弁理士の平均年齢は51.6歳
まずは弁理士の平均年齢から説明します。弁理士の平均年齢は、2020年02月29日時点で51.6歳です。
年齢別の分布状況は以下のグラフの通りです。
最少年齢は23歳が2名、最高年齢は102歳の方が1名。一番多いのは、45歳以上〜50歳未満の方が2,265名(全体の19.7%)です。
ついで40歳以上~45歳未満が2,102名(全体の18.3%)です。20代〜30代前半だと業界では若手と表現できるような状態です。
弁理士試験合格者の平均年齢は37.8歳
次に、弁理士試験「合格者」の平均年齢を説明します。
弁理士試験の合格者の平均年齢は37.8歳です。
令和元年度の弁理士合格者の年齢別分布はグラフの通りです。
最年少は20歳で、最年長は76歳です。30代の合格者が140名で全体の49.3%を占めています。
ちなみに、合格者の平均年齢が30代後半というのは、他の士業に比べて非常に高いです。このことから、弁理士資格は仕事をしながら取るケースが多い資格だと言えます。
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弁理士の転職における年齢制限について
ここからは、弁理士における「年齢が転職活動に与える影響」について解説します。まず弁理士業界では、実務経験の有無によって年齢の影響度合いが変わります。
弁理士経験者の場合:年齢の影響はほぼ皆無
実務経験者の場合は、年齢制限は非常に緩和されます。一部の大手事務所や所長・所員の平均年齢が比較的若い事務所では、年齢制限をかけている場合もありますが、しかし実務経験があるだけで年齢は特に転職に悪影響は及ぼしません。
30〜40代の実務経験ありの弁理士は転職しやすい
30〜40代の実務経験がある弁理士は非常に貴重な存在となるため、転職しやすいと言えます。
そのため、もし弁理士として現在働きながら「職場や待遇に不満だ」「他のスキルも身に付けたい」といったお気持ちがある場合、40代までに転職活動を始められるとかなり有利です。
転職で年収を上げられるケースが多いのもこの時期です。
50代でも経験豊富な方は転職可能
50代の方でも、実務経験がそれなりにある場合は大きな需要があります。弊社の転職実績を例に上げると、最高年齢は61歳の実務経験豊富なベテラン弁理士の方でした。
実務経験があれば、年齢制限なく転職できることが分かっていただけたかと思います。
「弁理士を目指すか迷っている」「弁理士の実情や安定性を知りたい」といった方は、弁理士・知財専門エージェント「リーガルジョブボード」にご相談ください。情報収集のみでもご利用いただけます!
弁理士未経験者の場合:35歳までは年齢の影響をあまり受けない
実務経験のない弁理士の場合は、年齢が若ければ若いほど有利になります。有利になる目安は「35歳まで」です。
理由としては、弁理士の採用基準にあります。
基本的に弁理士の採用担当者は、「40歳前までには一人前の弁理士になってもらいたい」と考える傾向が強いです。未経験者が弁理士業務を一通りできるようになるまでに最低でも1年かかり、一人前の弁理士になるために5年は必要だと言われているため、「35歳まで」が目安となっています。
年齢関係なく転職活動を有利に進めるには
ここまでは、経験者と未経験者の場合の年齢制限について解説してきました。ここからは、年齢の影響を受けずに転職活動を有利に進めるためのポイントを紹介します。
弁理士経験者の場合
経験者の場合の転職活動を有利に進めるポイントは、「自身の経験値」と「選考先が求めるスキル」のマッチングを見極めることです。
このマッチングが濃ければ濃いほど、年齢関係なく転職の可能性がグッと上がります。逆にマッチングしていないと選考が難しくなります。
ここでは、経験者採用において、事務所が重視する主なマッチングポイントを以下に列挙します。
- 事務所の扱う技術分野と自身の背景や経歴の関連性
- 国内出願・外国出願のどちらに強みを持つか
- 語学力が活かせるか
- コミュニケーション能力があるか
- 明細書の書き方や流れが選考先と合うか
- 今までの事務所が分業制か、一気通貫であったか
これらの点をよく見られるので、気になる求人がある場合は整理しておきましょう。
弁理士未経験者の場合
下記のポイントは、未経験弁理士の採用において事務所がよく見るポイントです。
- 理系の大学・大学院を出ているか
- メーカー等での研究開発経験があるか
- 英語力があるか(ビジネスレベルで読み書き)
- コミュニケーション能力があるか
- 論理的思考、抽象化能力があるか
- 文章能力があるか
これらを多く満たしている場合、35歳以上の方でも採用に至るケースがあります。特に、英語力と技術分野の専門性はとても重要です。
「弁理士を目指すか迷っている」「弁理士の実情や安定性を知りたい」といった方は、弁理士・知財専門エージェント「リーガルジョブボード」にご相談ください。情報収集のみでもご利用いただけます!
未経験者は“特許技術者”として経験を積むのがおすすめ
例年、弁理士試験の合格者は、会社員と特許事務所に勤めている方が大半を占めます。「特許事務所」という方のほとんどは、特許技術者として働いていらっしゃいます。
※参照:特許庁「令和5年度 弁理士試験最終合格者統計」
合格者の平均年齢は37歳ですが、35歳を超えると未経験採用は厳しくなるのが実情です。そのため、弁理士資格がなくても、弁理士業務の補助を経験できる「特許技術者」として働きながら資格取得を目指す方が多いです。
また、多くの特許事務所では、試験関連スケジュールを優先させてくれるなど、受験生に理解があり協力的です。
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