弁理士
【2022年調査】弁理士の平均年収は699万円|男女別の平均年収には237万円の開き

【2022年調査】弁理士の平均年収は699万円|男女別の平均年収には237万円の開き

by LEGAL JOB MAGAZINE 編集部

編集部

【2022年調査】弁理士の平均年収は699万円|男女別の平均年収には237万円の開き

こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」です。

本記事では、弊社が独自に調査した「現役弁理士64名の年収データ」を用いて、弁理士の平均年収を条件別に算出いたしました

現役弁理士の方はもちろん、弁理士への転職を検討されている方も、ぜひ参考にされてください。

※この調査は、2022年1月21日~2022年2月3日の間に「リーガルジョブボード」の弁理士会員(20~60代の男女)を対象に行い、64名から回答を得ました。
※今回発表する平均年収は、調査によって得られた64名分の昨年度(2020年度)の年収を用いて算出しました。

▼個別相談を受付中です

調査概要

「弁理士の年収や経歴に関する匿名調査」として、アンケートを実施しました。

対象者リーガルジョブボード会員(※弁理士としての実務経験1年以上)
調査期間2022年1月21日~2022年2月3日
回答者数64名(20~60代、男性49名・女性15名)
実施者リーガルジョブマガジン編集部

全体の平均年収・年収レンジの内訳

今回の調査における、2020年度の弁理士の平均年収は699万円でした。年収レンジレートごとの割合は以下のグラフの通りです。

2020年度 弁理士の年収レンジの内訳
2020年度 弁理士の年収レンジの内訳

年収600~699万円が約3割を占め、64名中19名となっています。次いで、年収400~499万円が9名、年収700~799万円が8名と該当者が比較的多いです。全体の約6割が年収400~799万円に該当し、年収400万円未満は約1割でした。

年齢別の平均年収

平均年収は年齢とともに上昇し、40~50代で特に高くなっています

2020年度【年齢別】弁理士の平均年収

40代は平均年収904万円と、全体の平均年収699万円を200万円ほど上回りました。全体を通して、年齢とともに平均年収が上昇し、40~50代で特に高くなる傾向が見られました。

今回の調査では、年収1,000万円以上の方のほとんどが40~50代でした。また、60代の平均年収が20代よりも高いのは、弁理士の年収には経験・スキルが影響するためと考えられます。

男女別の平均年収

男女別の平均年収の差額は、女性がマイナス237万円でした。

2020年度【男女別】弁理士の平均年収
2020年度【男女別】弁理士の平均年収

男性49名・女性15名から回答が得られ、男女別の平均年収の差額は237万円。国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、男女別の平均給与は女性の方が239万円低く、今回の平均年収の差額もほぼ同じでした。

この結果は、年収1,000万円以上は全員男性、女性のうち4名は中部エリア勤務、時短またはパート勤務の年収も含んでいる、といった要因の影響を受けている可能性があります。

勤務エリア別の平均年収

勤務エリア別の平均年収は、関東の734万円が最高。

2020年度【勤務エリア別】弁理士の平均年収
2020年度【勤務エリア別】弁理士の平均年収

勤務エリアの内訳は、関東44名・中部5名・近畿15名でした。平均年収は関東が734万円で最も高く、次いで近畿は668万円、中部は482万円となっています。

所属別の平均年収(特許事務所・企業・独立開業)

特許事務所の平均年収は653万円、企業(知財部・法務部)は693万円でした。

2020年度【所属別】弁理士の平均年収

内訳としては、特許事務所42名・企業(知財部・法務部)17名。独立開業・その他は、各5名以下。特許事務所の平均年収は653万円、企業は693万円で、企業の方が40万円高くなりました。

1日の総労働時間別の平均年収

総労働時間に応じた平均年収は、10時間以上の1,252万円が最高でした。

2020年度【1日の総労働時間別】
2020年度【1日の総労働時間別】

※1日の総労働時間には、時間外労働も含みます。
今回、1日の総労働時間は8時間と回答した人が最も多く、約8割の人が7~9時間に該当しています。7時間以下の平均年収は400万円台でしたが、7.5~9.5時間では500~700万円台となりました。

勤務年数別の平均年収

勤務1~3年目の平均年収は574万円、10~12年目で886万円でした。

2020年度【勤務年数別】弁理士の平均年収
2020年度【勤務年数別】弁理士の平均年収

全体の半数である32名が勤務1~3年目に該当し、平均年収は574万円でした。勤務10~12年目年の平均年収は、7~9年目よりも336万円高く、10年目を境に平均年収がアップする傾向が見られます。

このグラフでは所々変動もありますが、基本的には勤務年数に比例して経験・スキルも向上し、年収が増加する弁理士の方が多いです。

役職の有無別の平均年収

パートナーや課長など、役職ありの平均年収は1,080万円、役職なしは602万円でした。

2020年度【役職の有無別】弁理士の平均年収
2020年度【役職の有無別】弁理士の平均年収

パートナーや課長など、何らかの役職ありと回答したのは13名で、平均年収は1,080万円。役職なしの平均年収は602万円で、差額は478万円でした。

やはり、役職に就いている方が高年収になる傾向があるといえるでしょう。

担当分野別の平均年収(化学・機械工学・商標など)

担当分野ごとの平均年収は、概ね600~700万円台

2020年度【担当分野別】弁理士の平均年収
2020年度【担当分野別】弁理士の平均年収

特に該当者が多かった担当分野としては、商標13名・化学12名・機械工学11名・ソフトウェア11名。IT・情報分野には4名が該当し、高年収の独立開業者が含まれたため、平均年収が突出しています。

ほとんどの分野で、平均年収は600~700万円台となりました。

出身系統別の平均年収

理系出身者の平均年収は737万円で、文系出身者よりも164万円高くなりました

2020年度【出身系統別】弁理士の平均年収
2020年度【出身系統別】弁理士の平均年収

理系出身者は49名で、平均年収は737万円。文系出身との差額は164万円でした。一概には言えませんが、理系出身者は特許弁理士、文系出身者は商標弁理士になるケースが多く、案件ごとに得られる利益などが異なるため、このような結果になったと考えられます。

弁理士になる方法や弁理士試験の難易度

本記事をご覧になり、弁理士に対する興味を持たれた方は以下の記事を読むことで「弁理士のなり方」を知れます。

合わせて読みたい記事はこちら

弁理士になるには「弁理士試験」に合格しなければなりません。試験の難易度や合格率・必要な勉強時間について以下の記事で解説しています。

合わせて読みたい記事はこちら

弁理士としての年収を上げる方法

知財業界で弁理士として年収を700万円、または800万円~1000万円を目指していくには、まずは実務経験を積むことが要です。また、英語力も極め、外国出願に関する業務の実務経験を積むことも大切です。

合わせて読みたい記事はこちら

ただ、経験を積んでいても、就業先の都合(案件量減少)や評価制度が合わずなかなか給料が上がらない方もいらっしゃると思います。その際は転職も一つの手段となります。

現職で給料が上がらないことを悩まれている方は、弁理士・知財専門の転職エージェントサービス「リーガルジョブボード」にお気軽にご相談ください。転職エージェントサービスを利用することで、弁理士の方の年収が上がった事例は多数ございます。

年収アップが見込める求人のご紹介に加え、年収交渉や選考対策まで全面的にサポートさせていただいております。すぐに転職をしなくても、ご相談や現状の市場価値を確認する程度でも問題ございません。

エージェント利用のメリット

この記事の執筆者

LEGAL JOB MAGAZINE 編集部

編集部

士業専門の業界・転職情報メディア「LEGAL JOB MAGAZINE」の編集部。 司法書士や弁護士、弁理士、知財職種、土地家屋調査士、測量士などの職種を取り扱っています。 転職・就職ノウハウと業界知識に関する記事を中心に、インタビュー記事やイベント情報も発信します。

この記事をシェアする

関連する記事

このサイトの監修者・著者