特許技術者として勤務しながら弁理士を目指すメリット
では特許技術者として勤務しながら弁理士を目指すメリットを、以下に挙げていきます。
メリット①金銭的余裕ができる
勤務しながら目指すことで、金銭的余裕を保ちながら挑戦できるのがメリットです。
そもそも弁理士資格は、合格率1桁台の難関資格であり、一発合格をするのが難しい試験です。
- 短答試験、論述試験、口述試験すべて合格しなければいけない
- 断片的な知識では太刀打ちできず、正確な法律条文の理解が求められる
- 特許法・PCT出願などの実務で取り扱っていること以外にも、実用新案権、商標・意匠、不正競争防止法、著作権法など幅広い知識が求められる
上記の理由から、合格者の平均受験回数は3~4回となっています。
よって弁理士試験合格までには、複数年要する方がほとんどであり、その間の生活費を賄うためには、多くの方が働きながら受験勉強を行っているのです。
このメリットだけ見れば特許技術者でなくても構いませんが、以下に続くメリットは特許技術者である必要性が出てきます。
メリット②弁理士受験のサポートを受けられる
特許事務所の多くが特許技術者に対して弁理士資格取得を推奨しているため、さまざまなサポートを受けられるメリットがあります。
例えば以下のようなサポート。
- 弁理士資格を目指す特許技術者には、残業をさせない
- 弁理士試験前に、特別に休暇をもらえる
- 弁理士試験対策のための講座に参加できる
よって特許技術者は、仕事と受験勉強の両立が図れる環境に身を置きやすいのです。
メリット③実務経験を積める
特許技術者は、弁理士の実務経験を積むことができます。
特許技術者は弁理士とほぼ同じ業務を行う職種だからです。
弁理士は弁理士試験に合格したからと言って、即独り立ちできるわけではありません。
なぜなら特許明細書を一人で書けるようになるためには、別途以下のスキル・経験が必要だからです。
- クライアントの出願内容を理解
- 特許明細書の作成
- 中間処理の対応
- PCT出願の対応
上記のようなスキルを手に入れるためには、弁理士試験に合格するだけでなく、別途実務経験を積んでいく必要があります。
一般的に未経験者が弁理士業務を一通りできるようになるまでに最低でも1年かかり、一人前の弁理士になるために5年は必要だと言われています。
よって特許技術者の場合、弁理士資格を取得する前に、実務経験を一早く積むことができるため、弁理士資格取得後も、即戦力として働くことができるのです。
メリット④弁理士合格後も就職先が担保される
特許技術者の場合、弁理士合格後は、その時働いている事務所に就職するケースも多いです。
弁理士としてあなたに働いてもらうことで、より多くの案件の獲得や承継対策を行えるようになるからです。
特許事務所の多くが、特許技術者には一早く弁理士になってほしいと願っています。
よって働きながら弁理士合格を目指す特許技術者の多くが、弁理士合格後は現職先にて弁理士登録を行います。
メリット⑤弁理士合格後の年収が上がる
特許技術者として実務経験を積んでいる場合、弁理士合格後は未経験の弁理士よりも待遇面で優遇されることが多々あります。
弁理士合格後、実務未経験の場合の年収相場は400万円前後です。
一方で特許技術者としての経験がある場合は、初年度から50~100万円ほど年収がアップした事例もあります。
特許技術者の経験=弁理士の実務経験として見なされるため、特許技術者として働いたことがある弁理士は「経験弁理士」となります。
メリット⑥特許事務所の雰囲気をつかめる
合格後に働くことになる特許事務所で、事前に働くことができます。
特許業界は、一般企業と以下の点で異なる雰囲気を持つという人が多い業界です。
- 基本的に、チームではなく個人で業務を進める
- 個人の成果がダイレクトに年収に反映される
- 静かな環境で黙々と仕事を進める(個人と個人の間が、パーティションで仕切られている所が多い)
- 期限厳守な業務が非常に多い
上記のような働き方をする特許事務所が多く、合う合わないがはっきりしている業界です。
よって事前に特許技術者として働くことで、特許事務所特有の雰囲気を把握できます。
また、特許事務所が自分に合うか合わないかも判断できるはずです。
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特許技術者として勤務しながら弁理士合格を目指すことは、メリットが多く合理的と言えます。
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