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【75期向け】司法試験の実施日程や司法修習の難易度やスケジュール・事前課題について

【75期向け】司法試験の実施日程や司法修習の難易度やスケジュール・事前課題について

by LEGAL JOB BOARD 森田

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担当職種:
  • 弁護士
【75期向け】司法試験の実施日程や司法修習の難易度やスケジュール・事前課題について

こんにちは。弁護士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の森田です。

本記事では、2021年・75期の方向けに司法試験・司法修習について解説します。

  • 司法試験後の事前課題・難易度
  • 修習地
  • スケジュール
  • 司法修習に関するよくある質問

などを解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

※77期の修習スケジュール記事はこちら!

76期の修習スケジュール記事はこちら

司法試験とは

司法試験とは、弁護士や検察官、裁判官(判事補)といった法曹を目指す者が、必要な知識や応用力を備えているか確認するための国家試験です。

法科大学院課程の修了者および司法試験予備試験の合格者が対象で、同課程を修了し、最初の4月1日から5年間で5回受験できます。

実施時期は5月中旬で、4日間の日程でおこなわれます。

令和3年の司法試験の実施日程

まず、司法試験を受けるための願書提出日です。

試験公告令和2年11月19日(木)
願書交付令和3年1月22日(金)~2月19日(金)
願書受付令和3年2月2日(火)~2月19日(金)

令和3年の試験日程は以下の通りです。

5月12日(水)論文式試験 選択科目(3時間)
論文式試験 公法系科目第1問(2時間)
論文式試験 公法系科目第2問(2時間)
5月13日(木)論文式試験 民事系科目第1問(2時間)
論文式試験 民事系科目第2問(2時間)
論文式試験 民事系科目第3問(2時間)
5月15日(土)論文式試験 刑事系科目第1問(2時間)
論文式試験 刑事系科目第2問(2時間)
5月16日(日)短答式試験 憲法(50分)
短答式試験 民法(75分)
短答式試験 刑法(50分)

試験は7都市で行われます。

札幌市TKP札幌駅カンファレンスセンター(札幌市北区北7条西2-9 ベルヴュオフィス札幌2階/3階)
仙台市TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口(仙台市青葉区花京院1-2-15  ソララプラザ)
東京都・TOC(東京都品川区西五反田7-22-17
・TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター(東京都中央区八重洲1-2-16 TGビル本館・別館)
・TOC有明(東京都江東区有明3-5-7
名古屋市愛知県体育館(名古屋市中区二の丸1-1
大阪市マイドームおおさか(大阪市中央区本町橋2-5
広島市広島県立広島産業会館 西展示館(広島市南区比治山本町16-31
福岡市南近代ビル(福岡市博多区博多駅南4-2-10

短答式試験の成績発表、合格発表の日程は以下の通りです。

成績発表6月3日(木)
合格発表9月7日(火)

参照:法務省サイト・令和3年司法試験の実施について

司法修習の内容・司法修習を受ける必要がある理由

司法試験合格後、法曹になるためには必ず1年間の司法修習をおこないます。

司法修習では、法科大学院で学んだ法理論教育・基礎的素養をもとに、法曹として法律実務に関わる知識や技法・職業意識や倫理観を学びます。

司法修習の最後には司法修習生考試(二回試験)があり、合格しなければ法曹として活躍できません。

法曹になるためには司法修習が必須ですが、合格した年に必ずしも受ける必要はありません。

合格後、例えば来年度の司法修習に参加することもできます。

司法修習の難易度

司法修習の最後にある司法修習生考試(二回試験)の合格率は、例年90%以上です。

ほとんどが合格しているとはいえ、試験の難易度は高く、簡単に受かるものではありません。

この時点で法律事務所に内定をもらっていて、絶対に受からないといけない方もいるでしょう。

もし不合格になってしまうと、翌年の二回試験までチャンスはありません。

そのため、ほとんどの方が試験を突破するため、かなり力を入れて臨みます。

事前課題

修習を受けることが決まると、「白表紙」と呼ばれる教材一式と「事前課題」が届きます。

事前課題は司法修習の予習を目的とした内容で、白表紙や色々な本を参照しながら進めていかなければなりません。

事前課題が送られてくる時期には、就職活動や入寮準備で忙しくなる方もいます。限られた時間のなかでも着実に課題を進め、安心して修習をスタートしたいですね。

司法修習のスケジュール、日程、修習地について

新型コロナウイルスの影響で、74期の司法試験は延長され、司法修習の日程もかなりずれ込んでいました。

それにより、74期と75期の司法修習が重複しないよう、調整されました。

例年、司法修習は12月初旬に開始されますが、75期では11月15日よりスタートになっています。

下記では、修習内容別に日程を詳しく記載していきます。

導入演習

導入演習は、約3週間の座学を中心に、1年間にわたる司法修習のガイダンスや案内を行います。

導入修習を終えた修習生たちは、各修習地での分野別実務修習へと移ります。

分野別実務修習の第1クール開始日までに、修習地へ移動が必要になる予定です。

A・B班:令和3年11月15日(月)~12月7日(火)
移動日:令和3年12月8日(水)~12月13日(月)※6日

分野別実務修習

分野別実務修習は、司法修習生のカリキュラムの中でも大半を占める修習になります。

内容は、民事裁判・刑事裁判・検察・弁護の4科目で、各2ヶ月を1クールとして実施。

判決書を起案したり、裁判の立会をしたりと、実務を体験できます。

日程:
第1クール:令和3年12月14日(火)~令和4年2月9日(水)(実日数37日)
第2クール:令和4年2月10日(木)~4月6日(水)(実日数37日)
第3クール:令和4年4月7日(木)~6月2日(水)(実日数37日)
第4クール:令和4年6月3日(金)~7月26日(火)(実日数37日)

修習地:全国各地の裁判所に修習生が配属されます。

移動日:令和4年7月27日(水)~7月31日(日)※A班

選択型実務修習

選択型実務修習では、裁判所・検察庁・弁護士会が提供するプログラムの中から、自身の受講したいものを選択できます。

仮に検察庁を選択した場合、法務局・科捜研などの見学、法テラス業務の体験など、実務に近い内容を経験できます。

将来どのような道を進みたいか考えた上で、プログラムを選択することが大切です。

司法修習はA・Bの二つの班に分けられており、集合修習と選択型実務修習は交互に行われます。

日程:
A班:令和4年8月1日(月)~9月12日(月)(実日数 30日)
B班:令和4年9月20日(火)~11月2日(水)(実日数 30日)

修習地:全国各地の修習場所

集合修習

集合修習は司法修習の総まとめのようなもので、民事裁判・民事弁護・刑事裁判・刑事弁護・検察実務について、実際の記録をもとに事件処理を総合的に学ぶプログラムになります。

集合修習と同様に、A・Bの二班に分けられ、交互に受講します。

日程:
A班:令和4年9月16日(金)~11月2日(水)(実日数 31日)
B班:令和4年7月27日(水)~9月12日(月)(実日数 33日)

修習地:全国各地の修習場所

よくある質問

司法修習生からよく聞かれる質問に、下記で回答していきます。

もし二回試験で不合格になったら?

司法修習生考試(二回試験)で不合格になった場合、翌年度の試験を受けることができます。

「一度不合格になったら法曹になれない」というわけではありません。ご安心ください。

飲み会などの頻度は?

弁護士業界は、他業種と比べると飲み会などが多いと感じるかもしれません。

選考においても、面接後に食事会・飲み会などがあるケースが多いです。

司法修習生同士の飲み会も多いようで、コミュニケーションツールとして活用されている印象です。

しかし、コロナ以降は飲み会自体も自粛ムードで、頻度はかなり少なくなっているようです。

司法修習中の給与は?

司法修習生は「給費制」が適用され、基本給付金として月額13万5,000円を受け取れます。

修習期間中は、修習に集中するため兼職(兼業・副業)が禁止されており、給付金をベースに生活する必要があります。

給付金について詳しく知りたい方は、下記の関連記事をご覧ください。

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司法修習後は?

弁護士や検事、裁判官(判事補)など、様々な職種で資格をいかすことができます。

もっとも多い進路としては、弁護士として法律事務所へ入所するキャリアです。

近年では、インハウスローヤー(企業内弁護士)として活躍する方も増えてきました。

弁護士や司法修習生の就職先については、以下の記事をご覧ください。

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就活のタイミングは?

毎年、司法試験のすべての結果が出る頃に、就職活動をスタートしている方が多い印象。

しかし五大法律事務所を狙っている方や、試験結果に自信のある方は、短答試験合格後に就職活動を始めて、早々に内定をもらっているケースも。

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就職・転職活動に不安のある方、お悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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司法修習生の内定率をグッと上げる方法

司法修習生の就職活動は、修習との両立でスケジュール管理が難しく、情報収集にも時間がかかります。

そのため、司法修習生こそ、内定の可能性がグッと上がる「転職エージェント」の活用を強くおすすめします。

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ちなみに、自分で求人に応募するより、転職エージェントを経由して応募した方が内定率が大きく上がることをご存知ですか?理由は以下の記事に書かれています。

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この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 森田

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担当職種:
  • 弁護士

リーガルジョブボードの弁護士・司法修習生などを専門とする転職エージェント。多数の紹介実績を持つ。希望に沿った就職・転職先の紹介や、 転職相談会・キャリアカウンセリングを随時開催中。転職のちょっとした疑問や心配ごとでもご相談いただけますので、お気軽にご連絡ください。

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