面接開始から終わりまでの一連の流れの説明
まずは、面接開始から終了までの流れを説明していきます。
この流れを頭に入れておけば、本番になり緊張し焦ることもありません。
下記の流れをみて、当日までにイメージを作っておきましょう。
面接会場到着
面接会場に到着したら、手鏡や近くにあるトイレなどで身だしなみをチェックしましょう。
スーツは乱れていないか、髪型は崩れていないかを見るだけではなく、表情にも気を付けてください。
身だしなみをチェックするために確認することで、一度立ち止まり気持ちを落ち着かせることもできます。
受付
まず、当たり前ですが約束の10分前には受付に到着するようにしましょう。
遅刻はもっての外ですが、あまりに早すぎても相手に失礼になります。
もし、やむを得ない事情で遅れてしまう場合は必ず電話をし連絡を入れるようにしましょう。
面接会場に入ったら受付で、
「本日○時(時間)に面接のお約束をさせて頂いております、〇〇(名前)と申します。〇〇様(約束している方の氏名)にお取次ぎをお願い致します。」
と伝えましょう。
入室
入室時は軽くドアをノックします。
中から「どうぞ」と声がかかってから開けるようにしてください。
ドアを開けるときはあまり勢いよく開かないようにし、ドアは後ろ手に閉めるのではなくきちんと後ろを振り向いて丁寧に静かに閉めます。
面接官を見て一礼し「よろしくお願いします!」と声をかけましょう。
面接官に進められてから着席するようにしましょう。
面接
入室後は「今日は電車で来ましたか?」などの雑談で軽いコミュニケーションをとった後面接官進行のもと面接が進んでいきます。
いざ、面接が始まれば基本的には面接官からの質問に答える形で自身の経歴や強みをアピールしていきます。
面接中は、背筋を伸ばし手を軽く膝にのせておきます。
話を聞くとき、話をするときは面接官の顔を見てしっかりと話をするように意識しましょう。
退室
面接が終わったら、椅子から立ち
「本日はお忙しい中、お時間を頂きありがとうございました。」
と一言お礼を述べます。
その後深いお辞儀をし、ドアの前までいったらドアの前で面接官の方を向き「失礼致します」と再度丁寧にお辞儀をしましょう。
入室時と同じように丁寧にドアを開け退室し面接は終了です。
お礼メールについて
面接後は、何か特別なことをする必要はありませんが、
- 面接では伝えきれなかったことをどうしても伝えたい
- 面接で上手く答えられなかったことを補足しておきたい
といった方は、お礼状やお礼メールを送ってもいいでしょう。
何人もの応募者を選考する上でお礼状を出したからと言って合否が変わることはあまりありませんが、採用への最後の一押しになる可能性もあります。
もしかすると、お礼メールで人柄を評価してもらえるかもしれませんし、その反面、メールをスルーされることもあるかもしれません。
しかし、メールしておいて損をすることはありませんので、特に志望度合いの高い事務所や企業の面接後には、お礼メールを送っておいた方がいいでしょう。
面接の種類
下記では、面接の種類をお話していきます。
グループ面接
グループ面接は、司法修習生3~4名程度で行われる面接です。
採用側弁護士は1~2名ほど参加されることが多いです。
採用活動において、大手事務所が比較的初期に行われることが多いです。
グループ面接は、受ける側は他の修習生を見ることができることがメリットでもあり、デメリットでもあります。
採用側からすると、数名を比較することができるメリットがあります。
食事会形式
食事会形式とは、司法修習生数名と採用側弁護士が食事をしながら話をする形式です。
打ち解けて話ができ、その司法修習生の人となりを見ることができ、食事時間で面接が行えるため忙しい事務所で行う傾向があります。
しかし、2021年現在ではコロナの影響で食事形式での面接はどの事務所控えています。
今後再開され、参加する場合は、口に食べ物が入った状態で話さないなど基本的な食事マナーに注意しましょう。
個別面接
2回目の面接に多いのは「個別面接」になります。
司法修習生1名、採用側弁護士1~2名でおこないます。
他の修習生がいないので、自身を存分にアピールできるメリットはあります。
しかし、うまく話しをしていかないと空気が温まらない面接になってしまいます。
準備をして挑めば問題はありませんので、安心して挑んでください。
最終面接
最終面接は、個別面接とは形式は同じです。
内定を出した場合、入所する気があるかどうかなど入り込んだ話が出てきます。
初任給や業務の条件、雇用条件などの話がなされ、双方の最終確認の場にもなるためしっかりと疑問点や不安点を確認しましょう。
内定獲得のための面接対策(対面・オフライン編)
それでは面接対策のポイントについてまとめます。
まずはオフラインでの面接・対面編です。
①事務所のリサーチ
面接対策の一つとして、「面接前の入念なリサーチ」が挙げられます。
これは、オンライン・オフライン共にすべての面接に共通です。
事務所が請け負っている業務や、事務所の特徴、求人票に書いてある情報は必ず頭に入れておくようにしましょう。
その他に調べておくべき内容として「代表弁護士やパートナー弁護士の経歴」です。
経歴を調べることで「どういった内容の案件が多いのか」を予測できるためです。
また、所属弁護士の修習期を調べると弁護士の退職頻度を予測できます。
弁護士以外の職種の人数、特にパラリーガルや事務員の人数を見ておくと、事務業務を振り分け効率的に業務を進めている事務所なのか、一から自分ですべて関われる事務所なのかが把握できます。
その中で、疑問に思ったことを聞ける機会は面接しかないため、希望の事務所は徹底的にリサーチをして理解しておくことが大切です。
②身だしなみ
男女ともにスーツ着用が基本です。
スーツの色は黒やグレー、濃いめの紺など、シャツは白が無難です。
派手な色や柄の主張が強いものは避けたほうがよいでしょう。
髪型は、自然な黒髪が誠実さが伝わりやすいのでおすすめです。
前髪が目にかかっていないか、男性は長すぎないか、女性は長ければ結んでおいた方が清潔感が出て顔の印象を明るくします。
③面接先に入る時の表情に注意
面接を行うのは、もちろん面接官ですが、もしかすると面接する事務所や会場に入ったときには受付の人に会うことになります。
もしかすると代表にばったり会う可能性があります。
素の表情でいると、真顔に見えたり怒っているように見えてしまったりマイナスイメージに働く場合があります。
思い切り笑っている状態は不自然ですが、眉間にしわがよっていたり機嫌が悪そうに見えないように注意しましょう。
また、表情だけではなく寒い時期でコートを着ている場合は綺麗にたたみ手に持ち、携帯の電源はオフにします。
④自己紹介・自己PRについて
自己紹介では、ハキハキと明るい表情、謙虚な姿勢で伝えるようにします。
第一印象で明るさ・謙虚さを伝えることで、面接官に「この人のことを知りたい!一緒に働きたい!」と感じてもらえるようになります。
ちなみに、「経歴を踏まえて自己紹介をしてください」と言われることがありますが、この場合、司法修習生の場合は
- 大学時代経験したこと(サークルや勉強、アルバイトなど)
- (社会人から司法修習生になった方は)今までの仕事の経歴
をお話しながら、どんな分野・行動に長けているのかをアピールできるとベストです。
また、そのアピール内容に一貫した「入職後にやりたいこと」も伝えられると、より好印象を与えられます。
⑤大学で学んだことや経歴について
採用側が大学で学んだことを聞くのは、この事務所でどのように活躍してくれるのかを考えるためです。
大学で学んだことを伝えながら、自分がどんな人物なのかをアピールします。
構成は下記の通りです。
- 何を学んだのか
- 学んだことの詳細
- どんな結果がでたのか
- 結果からどう感じたのか
例文
「大学のゼミでは、実際の判例をもとに学生同士で討論を行いました。討論には法律の条文や相手の発言への理解が必要で、それをなくしては公平な契約成立につなげることは出来ないと考えています。」
⑥志望動機や弁護士を目指した理由
志望動機や、弁護士を目指したのはどうしてか、という質問もございます。
例えば、「冤罪事件や公害訴訟などでの弁護士の活躍をドキュメンタリーでみて、困っている人を助けたい。多くの人を助ける可能性を秘めている弁護士を目指そうと思いました。」
上記のような方は多くいらっしゃいます。
特別なエピソードがなくてもかまいませんので、弁護士になるきっかけを話しましょう。
志望動機は非常に重要な項目なので、以下の記事で別途、司法修習生の志望動機のポイントについてまとめています。一度目を通しておくことをおすすめします。
⑦面接で想定される質問の回答、聞くべき質問について
司法修習生の面接は、経験者よりも「長くなる傾向」です。
「スキル(ポテンシャル)」や「弁護士の素質」を見極めるのが、未経験者ゆえに難しく慎重になる必要があるからです。
上記でお話した、自己紹介など以外にもいろいろな質問を想定して回答を用意しておきましょう。
例えば
- 模擬裁判で困難に陥った点は何か
- 将来のキャリアプラン
- この事務所ではならない理由
などです。
あまり意地悪な質問はされないことが多いですが、ごく稀に実際の案件と絡めたような複雑な質問をされることがあります。
それらのほとんどは発想を試す質問や倫理観求められるような質問がほとんど。
例えば「こういった案件を頼まれたが、あなたならどのように解決しますか?」といったものです。
答えが決まってないような質問もありますし、質問側は完璧を求めていないことが多いので焦らず回答するように心がけましょう。
⑧面接官への質問(逆質問)
面接の最後に、「何か質問はありますか?」と聞かれることがほとんどです。
その時のために予め質問をいくつか用意しておくようにしましょう。
逆質問することをおすすめしたい内容を2点まとめます。
①業務のフローについて
業務フローについて質問すると、その事務所がどのくらい忙しいのか、どういった働き方を弁護士はしているのかが把握できます。
例えば、
「一つの案件に対して何人で対応しているか」
という質問であれば、どのくらいの規模の案件が多いのかがある程度分かりますし、
「業務分野やクライアント層、その業務にあたっているのは誰なのか」
という質問であれば、自分がどのような仕事を任されるのかが予想できます。
実際、入る前に質問できておらず、『海外案件に携わりたいと思って入社したけど、海外案件は所長が全部担当していた』といったケースもあります。
業務に関することで気になることがあれば質問しておくと、入社後ミスマッチすることが少なく安心して働けます。
②事務所の体制や制度について
事務所の体制や制度について気になることがあれば質問してください。
特に、弁護士は将来的に独立やパートナーといった道を選択する方も多いです。
事務所によっては、アソシエイトからパートナーへとなる方もいます。
例えば、事務所にパートナーになれる制度があれば
「アソシエイトからパートナーになる条件は?平均的に何年働いてパートナーになる人が多いか」
という質問をすると将来的なキャリアプランが立てやすいでしょう。
独立志向がある方は、
「新規営業活動をやっていいのか、やっている先輩はいるのか」
というところが気になると思います。
事務所側も、独立志向が強い職種であるのは理解していますので、そのような質問をしても悪い印象にはならないことがほとんどです。
⑨前日までの体調管理に気を付ける
体調が悪いままの参加はパフォーマンスを低下させます。
最大限に自分をアピールするためには、ベストな状態で挑むほうがよいでしょう。
前日に徹夜をしたり、深酒をして次の日に響かないよう注意しましょう。
当日までに体調を万全にしておくことが一番いいのですが、もしどうしても体調が悪い場合は近年コロナ感染の心配があるため応募先に連絡を取り面接の日程調整などをおこなうようにしてください。
内定を獲得するための面接対策(ウェブ面接・オンライン面談編)
コロナの流行により、オンライン面接やウェブ通話での面談は定番となりつつあります。
そのため、オフラインを前提とした従来の面接対策では対策が不十分となってしまいます。
そこでここからは、オンライン面接のポイントについて解説します!
①スマホよりPCの使用がおすすめ
スマホは手振れや倒れることがあるので、安定して使用できるパソコンでの面接がおすすめです。
また、スマホは思っているより小さく映ってしまい表情が見えづらいことがあるので注意が必要です。
更に、パソコンに搭載されているマイクを使用するのではなく、マイク付きのイヤホンを準備することを推奨しています。
搭載されているマイクやスピーカーの利用は、音を反響させてしまったり声が拾いづらい心配があるためです。
また、スマホよりPCでの見え方の方が、感覚的に「しっかりしている」印象を与えるので、PCを推奨します。
②使用するツールが入っているか、正常に繋がるかを事前にチェック
事前にZoomやGoogle meetなど、どのツールを使用して面接を行うかを知らされます。
面接までにアプリをダウンロードし、通常に使用できるかをチェックしましょう。
事前準備が甘く開始が遅れてしまった場合、印象を落としてしまう可能性が高いです。
オンラインでのやり取りが苦手と思われるのは、現代においてかなりマイナスになってしまいますので、必ずチェックをしておきましょう。
③面接に集中できる環境づくり
ペットは違う部屋に連れて行ったり、お子様のいないタイミングで調整するなどして集中して面接を行える環境をつくりましょう。
また、宅配が来ないように時間指定をするなどをして注意が必要です。
もし、宅配などで家のチャイムが鳴ってしまった場合、相手側が「大丈夫ですか?出ても大丈夫ですよ。」など一言あるまでは対応しないようにしましょう。
④対面時よりリアクションは大きめに
対面と比べるとオンライン上では、相手の表情もこちらの表情もわかりづらかったり、コミュニケーションがとりづらかったりします。
そのため、いつもより少し大きなリアクションを取ることで、意欲が伝わりやすく印象をよくすることができます。
また、対面時では直接顔を見て話せますがオンライン上でアイコンタクトを取ったりするのが難しくなります。
オンライン面接の時は、目線はカメラかZoomなどの画面をパソコンの中央上部に移動させ、相手の顔をみて話すようにしましょう。
⑤受け答えは短く、端的に
これはオフラインでも言えることですが、話を長くだらだらと続けてしまうのはタブーです。
オンラインの場合、温度感を把握するのが対面よりも難しいので、人によっては無駄に話しすぎてしまう場合が結構あるんです。
なのでオンラインではより一層、話は「短く、端的に」話せるようにしましょう。
⑥退室は最後に
面接が終わってZoomやGooglemeetから退室するタイミングを迷う方は意外と多いですが、基本は一番最後に退室するようにしましょう。
面接官側から「では、退室してください」と促されたり、あまりにも相手が退室しない場合は「本日はありがとうございました。失礼致します。」と一言言ってから退室するようにしましょう。
一言添えれば印象を悪くすることはありませんので、安心してください。
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