代表高橋遼太先生の経歴
司法書士を目指したきっかけ
ーまずは司法書士を目指したきっかけを教えてください。
高校時代、アメリカの法廷ドラマを見ていて法律の仕事に興味を持ったのがきっかけです。
当時の小泉内閣の時にロースクールが出来れば7割近くは法曾になれるという話もありましたし、迷わず法学部へ進みました。
でも実は、普通の大学生でしたから必死で勉強していたということはなかったんです。
法学部での生活が進む中、このまま大学院へ行って弁護士を目指し本格的に活躍できるのが30歳手前ということを考えるとリスクを負えないなと感じるようになりました。
そんな時に司法書士という資格を知りました。1発で受かると思ったんですけど、2回目の23歳の時に合格しました。
独立を考えるきっかけ
ー独立を考えたきっかけを教えてください。
司法書士合格前は1年弱位契約社員としてサービサーで働いていて、合格発表後は競売にいきたかったけど機会に恵まれなかったんです。
そんな時、大手の司法書士法人で働くことになりましたが、入所当時は独立したいという考えはなく、司法書士試験に合格しとりあえず司法書士の仕事がしたい!目の前の仕事を一生懸命やろう!という想いが強かったです。
周りは当時から「昔から独立目指しているオーラが出てたよ」と言われましたが。笑
当時は債務整理の案件が多かったんですが、どんな仕事もやりますと言っていました。
仕事をこなしていく中で、債務整理だけではなく、不動産や商業も全部対応していたんですが、他人が嫌がるような面倒な案件もいっぱい集まってきました。
それでも窓口として立ち、対応していくことで他士業や他の人たちとの人脈が作れたことは大きかったですね。
大きい法人だったので分業で見えない部分がありましたが、他の人がどんなことをやっているのか知りたくて、積極的にコミュニケーションを取りに行きました。
ーいろんな分野を対応していくなんて、すごい行動量ですね!
なぜそういう考えになったか
ー当時はどのような考え方を持って仕事をしていましたか?
なぜお金になるのか仕組みを知りたいと考えていました。
実家が自営業なので、経営やサービスに対して口酸っぱく言われていたっていうのはありますね。
司法書士が書類を作って数万。そのお金がかかるものに対して、どういう仕組みになっているのかを意識し知ろうという行動を大事にしていました。
というのも23歳の時、債務整理の案件を多く対応していましたが、借金をしたことない自分は相談に来るお客さんと対等に話ができないと強く感じたんです。
切羽詰まったお客さんに対して、若く借金の仕組みも知らない自分が対応しなければならない。お客さんにしっかり寄り添う為には知識が必要と思い、借金がどういう仕組みなのかを聞き、書籍やデータを収集して勉強しました。
成長と苦労
ー司法書士としての成長と苦労を教えてください。
計画してこうなったことではありませんが、一つ一つの積み重ねの成果だと思います。
明成法務の経営理念は、「お客様に誠実に向き合い、最適なリーガルサービスを提供する」としています。
人生で司法書士に何かを頼む機会ってあまりないですが、どんなお客さんにも丁寧に対応して力になりたいと思っています。
目の前のお客さんを大事したいので、悩んでいる人が頼りやすいよう24時間いつでも電話していいですよというスタンスで依頼を受けていますよ。
徹底的にお客さんに向き合い続けた結果、事務所が大きくなってきた今でも、以前のお客さんから紹介していただけることが多いので営業という営業はしたことがありません。
そうやって10年間やってきた結果、成果を出せているので行動指針にもつながっています。
ーでは司法書士としての苦労などもありますか?
苦労を苦労と思っていない部分があるので、そういう苦労も踏ん張れる方ですが、しいて言うなら独立したあとが一番つらいと感じましたね。
社員さんの給料を上げたいと、営業をして売り上げを上げようとしたことがあったんです。
思った以上に仕事が取れたのですが、回らなくなってしまって反発が起きたこともありました。
そんな時、反発しながらもこなしてくれたことでより社員に対する気持ちが強くなり、感謝の気持ちに変わりました。
また売り上げを上げる資金繰りに苦しんだ時もありました。社員の人数を一気に増やしたタイミングだったのでその時は大変でしたね。
独立をしたい方に対して
ー独立の秘訣や大切にすることはありますか?
大切なことは2点ありますね。
まずは実務スキルをしっかり身につけないといけませんね。
当たり前なんですが、司法書士として世に出てサービスを提供できる経験を得る必要があります。
実務経験がないと即独は難しいと思いますので、司法書士として現場に出て学ぶことをおススメします。
それを大前提として、2つ目に大切なことは人との縁を大事にすることです。
道理とか筋とかを知っていないと、人はついてきません。素直に感謝できることが大事です。
人との縁を大切にすることは当たり前と思ってはいけないんです。
仕事では利害が一致していない、メリットがない相手とは付き合ってくれませんからね。
司法書士は相手が求めていることを考え、相手がどうしたら喜んでくれるのかを意識した下請け的な立ち位置が多くなります。
なので不動産会社や銀行にとってメリットを感じられるサービスを提供して、付加価値をつけることで選ばれる司法書士になれるんです。
個人のお客さんも一緒で、どこに頼んでも結果は一緒かもしれませんが、どうしたら喜んでもらえるのかを考えることで縁をつなぐことができます。
ノーリスキーのやり方
ーノーリスク経営をすすめる方法を教えてください。
大手のハウスメーカーから大量に案件をもらうという事務所も多いですが、その場合そのお客さんからの案件がなくなったとき売り上げがガクッと下がってしまいます。
明成法務は1件1件の積み重ねの件数が多く、お客さんによっては2~3ヶ月に1件の案件といったところもあります。
1つのお客さんに依存しておらず、売上依存が1割を超えるクライアントはほぼありません。
今後大きいクライアントさんも増えてきましたので、一定数のお客さんありきになると思いますが、そうならないように工夫を続けています。
今後の明成法務について
ー事務所の移転や全国展開なども視野に入れている中で今後明成法務が変化する部分はありますか?
組織が飛躍的に若返ると思います。
現在は資格者で経験者を中心に採用をしていましたが、未経験の若手を採用したいと考えています。
事務所の移転に伴いオフィスが広くなりましたので、受け入れ体制が整います。
教育体制が確立してきたので、優秀な他業種の方でも積極的に未経験者を迎え入れたいですね。
また明成法務ではシステム領域強化したいと考えていて、自社で開発できるような環境にしたいと考えています。そちらの人材も受け入れたいですね。
現在キントーンを使っていますが、カスタマイズしていてより使いやすくしたいです。
そして他社にも提供していきたいと強化をすすめています。
見えるかについて
ー見えるかのきっかけを教えてください。
僕自身が営業マン気質なんだと思います。もし営業マンならなんでも売れる自信がありますね。笑
事務所をやってた時に経理の内製化をしてるときに習慣ずいていて、経理で上がる試算表よりも早くタイムリーな情報を知りたいという気持ちが強くありました。
Excelで管理を始めたんですが集計が面倒だったので、すぐに集計できるシステムが欲しかったんです。
そこでシステムを導入し、数年やってきた中でノウハウも蓄積されました。今は数字管理だけではなく、業務の工数管理もおこなっています。
そういった考えになったのは、付き合っていた人が保険や不動産の営業マインドが高い方が多かったのも理由の1つですね。
そういった人たちと関わる中で、営業会社の視点から自社に取り入れられないかなどを考えるようになりました。
見えるかのメリット、デメリット
ーメリットやデメリットはどうですか?
数字がはっきりと見えることがメリットの1つですね。
ノルマを与えているわけではありませんが、数字を適正に見えることで正当に評価をすることができます。自己評価だけではなく、相対評価をみることができると思っています。
経営者としてはメリットしかないと思います。社員側もやってみると良かったねという声が多いと感じていますよ。
ー見えるかによる給与の反映はありますか?
今はデータを蓄積しているところですが、今後はそのデータが蓄積されれば、昇給等にどんどん反映していきたいですね。
ーでは、現在の昇給について教えてください。
もちろん資格者・補助者で違いはありますが、できる人であれば、資格の有無は関係なくどんどん上がるようにしています。
事業について
ー明成法務の事業についてお伺いさせてください。
1~4部まであります。
1部は不動産登記などで大手からの依頼が多いです。ネット銀行のMA案件や不動産売買なども行っています。
2部は相続関連ですね。葬儀会社・保険会社のクライアントでコンサルを含む業務が中心です。
3部は一般的な不動産登記や決済です。投資会社やハウスメーカーや金融機関の登記をおこなっています。会計会社からの相続・商業もあります。一般的な司法書士事務所といった感じです。
4部は債務整理や相続放棄、裁判系の業務を中心にしています。
1~3部の部門長は資格者ですが、4部の部門長は補助者です。
全ての仕事が伸びていますが、1部2部はもっともっと大きくなるんではないかと思っていますね。
業務の割合としては、相続3割・商業3割・不動産3割・ネット銀行2割でその他1割です。
キャリアを形成するためにはすごくいい事務所だと思います。
ネット銀行から借り換え不動産売買、気付いたところからそこから責任者そこで経験して、相続、商業行っても良い…色々な仕事があるので、部署かえで色々経験できますね。
希望に応じて出来る環境を整えればと思っています。
アピールポイント
ー貴所のアピールポイントはどこでしょうか。
うちのアピールポイントとしては
① 不動産売買、相続、会社 やりたいことは何でも身に付け得られる環境がある
② 信託ニーズも提供できる環境がある
③ 距離が近く、コミュニケーションが取れる
やりたければなんでも身につける環境がある事務所だと思いますね。
最後に
ー読者や明成法務へ入所を希望している方へ一言お願いします。
業界的に斜陽産業として捉えてる人が多いと思いますが、司法書士の価値が社会に認められて、時代が変わっていく中で変化に対応して伸びていける会社だと考えています。
安心してこの業界、うちの会社で働いてほしいです。
僕は1年合格を目指していた時期は、AI化を進めろと言われていた時期でもあり、司法書士の仕事がなくなるんじゃないかとみんなが不安になりました。
でも結果的に司法書士になってから、仕事はずっとありますし何一つ変わってなかったんですよ。インフラがガラッと変わる世の中ではないんです。
ただ社会は少しずつ変わっていくので、変化に対して柔軟に対応できるかどうかが大事です。
そのために僕は色々な人から新鮮な情報を意識し動いていますし、そういう点に関してリテラシーはありますので今後成長できる事務所だと思っています。
不安を抱えている方も、多くの業務を身につけたいという方もぜひ一緒に働けられればと思っています。