司法書士

「司法書士法人名南経営」の職場・採用インタビュー|コンサルティングを強みに司法書士業界の未来を見据える

by LEGAL JOB BOARD 堀内

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担当職種:
  • 司法書士

司法書士の転職エージェントサイト「リーガルジョブボード」の篠原です。

今回は、司法書士事務所である「司法書士法人 名南経営」の荻野先生に、職場や採用に関するインタビューを行いました。

コンサルティングを強みとして、企業法務・事業再編・MA、それと併せて家族信託や成年後見などの財産管理にも力を入れている名南経営。

お客様に寄り添い、真の問題解決に導く姿勢や考え方だけではなく、これから司法書士として活躍するためのヒントが隠されたインタビューになりました。

応募や選考を考えている方はぜひご覧ください。

弊社では、リーガルジョブボードに求人をご掲載されている事務所様・企業様のインタビューを行っております。インタビューをご希望の事務所様・企業様はこちらからお問い合わせくださいませ。

荻野先生が司法書士を目指されたタイミング

堀内 堀内
司法書士を目指されたタイミングは?
萩野先生 萩野先生
当時、コンサルティングをやりたいと思っていましたので、各士業が集まって総合的にコンサルティングをやっていると聞いていた名南経営センター(現名南コンサルティングネットワーク)に入りました。

大学法学部出身ではあっても、法律に関する国家資格はなかったのですが、私自身のスタートは行政書士部門(現行政書士法人名南経営)に配属され、行政書士補助者として、顧客の許認可取得の支援(書類作成と提出代行)をしていました。

その後、企業法務全般のコンサルティングや当時まだ珍しかった士業のITネットワークビジネス、ISOのコンサルティング等で企画営業・コンサル実務を担当しながら、当時まだ社内にいなかった司法書士の資格取得を目指し、勉強し、平成7年の27歳の時に司法書士試験に合格しました。

そのあと、私の名義で名南経営センターから司法書士事務所を立ち上げました。

途中で司法書士法人に改組し、現在では名南コンサルティングネットワークで司法書士法人・行政書士法人を統括しています。

司法書士資格取得がグループに与えた影響

▲平成8年司法書士事務所開設頃
堀内 堀内
司法書士資格を取得したことで、グループ内で業務幅や出来る範囲は変わったり広がったりなど変化はありましたか?
萩野先生 萩野先生
そうですね。30年近く前に総合事務所をつくったのですが、当時は税理士や行政書士業がほとんどでしたから、新たに司法書士としての法務の強みを生かしたサービスを展開していくことができました。

企業の頭脳・筋肉が経営コンサルであり、血流の健全化が税務コンサルであり、骨格の整形が法務コンサルであると考え、お客様の明日への発展に一段と貢献できる体制が強靭化されたと思っています。

大都市などとは違い名古屋は地方にありますので、これしかできないという事務所よりも、総合病院のような「なんでも解決してくれる」事務所が必要とされる傾向が強いです。今でこそワンストップでのサービスがオーソドックスですが、その時は個人事務所ばかりでしたのでなかなか実現か難しい事務所が多かったと思います。

そういった時、士業の税理士が集まってワンストップでのサービスを目指した創業者の考えに私も共鳴して参加したのです。もともとコンサルティングを行う事務所なので、コンサルティング業務はだれかがやってもいいけど、だれかがやるべき大事な業務だと考えています。

やはりお客様は登記だけではなく、登記の前後の問題解決、書類作成や管理的なところで色々な問題や悩みを抱えていますから。そういった部分を汲み取って解決していくことで、名南経営の司法書士としての生存領域が確立されたように思います。

堀内 堀内
そうだったんですね。早くから他と違うサービスを展開してどうでしたか?
萩野先生 萩野先生
誰も気づいてなかったからこそ、お客様の需要がとてもあったんですよ!うちは抵当権設定など不動産会社や銀行などの仕事はほとんどありません。私たちはエンドのお客様に寄り添い、その声にしっかり耳を傾け解決に導いていくスタイルです。

正直、コンサルティングは時間がかかります。まずは話を聞き信頼関係を築き、悩みを聞き解決方法をさぐる。時間だけではなく人数をかけて対応することもありますので精神的に大変な部分もあります。

なので、めんどうくさいなどと言ってやりたがらない司法書士事務所が多いのが現状です。

でも、お客様はそういったサービスを求めていることが多いんですよね。司法書士として知識経験が200、300%といかすことができますし、かなりやりがいがある仕事だと思っています。

コンサルティングへの想い

堀内 堀内
もともとコンサルタントを希望していたのは、独立したいという思いがあったんですか?
萩野先生 萩野先生
数年で独立したいと思っていましたね。根っこには経営者、社長になりたいと思っていましたので何か事業がやりたかったんですよ。

司法書士になりたいとは思っていませんでしたが、経営などの勉強をしたいと考えて入職したんです。

この30年、優秀な上司、同僚とともに、お客様の発展に貢献し、社員に楽しいビジネスと幸福な生活を保障するという、こんなやりがいのある仕事は経営者しか味わえないと感じています。

この立場になった今でも、名南で司法書士事業の経営をやっていてよかったと思っています。

コンサルティングの大変さ

堀内 堀内
楽しいながらもコンサルティングの大変さといったものもあるかと思います。苦労していることはありますか?
萩野先生 萩野先生
お客様が決められないケースがかなり多いんですよ。

正直、パッと決められるような内容ならいいですが、遺言や事業承継体制・事業再編などなかなか決定しづらい内容のものですから。

我々もしっかり時間をかけて対応はしますが、生産性が低いとインパクトのある仕事を提供出来ないことも事実です。なので、意思決定のスピードを速めてもらうのが大変だなと感じています。

また、各方面を常に学んでいかなければと思っていますので、毎週本を3冊読む、経営セミナーに参加して自信を練り上げ、信念を確立していくというのも大事なのかなと思います。とにかく勉強し続けることが大事ですね。

コンサルティング業務に必要なスキル

堀内 堀内
最近、求職者の方から相談業務、コンサルティング業務やりたいという声が多いです。でも、コミュニケーションに自信がないから不安という声もあります。コンサルティング業務を行う上でアドバイスや事前にやっていると良いことはありますか?
萩野先生 萩野先生
たくさんありますよ!

実はコミュニケーション能力はそんなに必要ありません。そこが一番大事というわけではないんです。まずはコンサルティングの型を覚える。そのために何度も何度もドリルのように繰り返しです。情報のヒヤリングをする、相談に乗る、役所に代理人として交渉、書類作成など、最低限のことは徹底的にドリルをして、寝ていても出来るようにすることが大切です。

そのあと、初めて次のステップに向かうことができます。そこで次はコミュニケーションで、何か他の目的があるのかなーと広げていけるようになっていけます。

コミュニケーションは、10点満点中1か2あればOKです!後から伸ばすことができる能力ですよ。

一番大事なのは、後でも触れますが、名南経営のコアバリューである自利利他の精神に夢中になれるかというところです。他者(顧客や組織メンバー)に貢献し評価されるべきであり、失敗から常に自分の不足を学び変化・成長するべきであるという心構えです。これさえあれば大丈夫です。逆にこれがないと難しいかもしれません。

事業について

堀内 堀内
貴所の中での4つの軸の取り組みについてお伺いしたいです。
萩野先生 萩野先生
大きく分けて企業法務が半分、財産管理が半分、相続・信託・後見とかですね。

財産管理の半分はDXで全国のデジタル的なアプローチをし、全国の登記を取り組んでいます。またその半分は遺言、民事信託、後見といった個人の部分です。

堀内 堀内
業務ごとの部門に配属というかたちですか?入り口は企業法務でしょうか?
萩野先生 萩野先生
全部やってもらっていますね。先ほどもお話ししたように、すべての業務をドリルのようにやってもらっています。仕事量はその時期や時々で違いますが、まずはすべての業務を覚えてもらってます。
堀内 堀内
一通り見て覚えられる期間はどれくらいのスパンですか?
萩野先生 萩野先生
一つの業務で1年くらいかかってしまいますね。なので、全部となると2~3年以上かかると思います。安心してほしいのが、うちは考え方と技術が共通プラットフォーム化されているというところです。

仕事の本質や、ほかの業務への応用の仕方が身につくようにすすめますので、仕事の仕方を学ぶことができます。コンセプトとして、日本一を目指せるような大活躍する司法書士を育てたいんです。

もちろん無理はしてほしくないし、させないようにしますが、富士山に登りたい!という気持ちを持っているかどうかが大切です。

ビジネスが難しい時代が来ますので、まずは経験を積んでマインドセットやマネジメントも学んでおくといいと思います。

司法書士法人名南経営で働く魅力

堀内 堀内
貴所で学べることが沢山あると感じたが、貴所で得られる要素を3つ教えてください。
萩野先生 萩野先生
まずは、一つ目はものの考え方が魅力的になるというところです。もともと司法書士を目指す方はポテンシャルがあると思うので、切磋琢磨できる環境の弊社は魅力なのではないでしょうか?

案件も多いので、複雑怪奇なものが経験出来たりととても多くの経験を積めると思います。

次に、二つ目ですが技術面です。いくつになっても役に立つスキルが身に付きます。登記法とか、信託とかのいろんな法律、横串での税制っていうところまで。難しい分野からさらにその上の部分も学び、別の分野も自分のものにできます。

最後に三つ目ですが、マネジメントをする力がつくところです。入ったときはマネジメントされる側ですが、だんだんと部下を育成する知識を学べます。そして、それを実践しないと価値がありませんのでそういったマネジメントを実践できる環境も用意しています。

これはどこに行っても役立つ経験ですし、とても得難い経験だと思います。

堀内 堀内
司法書士だけでなく、人として成長できる環境、魅力が貴所にはありますね!

事業に対する今後のビジョン

堀内 堀内
多岐に渡ったサービス提供が魅力ですが、事業に対する今後のビジョンをおしえてください。
萩野先生 萩野先生
基本は司法書士のデジタル化される社会で生き延びるためにコンサルティングを行っています。現在は、会社法・企業法務・事業再編・MAなどをやっていましたが、それと併せて個人の財産に対する課題解決にも力を入れています。

司法書士の成年後見制度に対する取り組みは全士業の中で一番だと思っています。現状、後ろ向きな後見制度が取り組みでは足りていません。なので、ここまでブランドがきたなら後見人といえば司法書士というのをここを急ピッチで進めています。

そして、司法書士に後見人を頼んで本当に良かったと心底感謝されるようなサービス提供を実現しています。具体的には、核家族が多くなっている今、頼れる人がいないといった状況の方の手続きや財産的な悩みに関しても解決することで、個人の幸せを提供する。

後見制度、家族信託という新たなパーツで、家族の幸せにコミットしていきたいと考えています。サービスとしては、年額制の年間いくらというビジネスモデルにしていきたいと考えています。

堀内 堀内
個人の資産管理の話は聞く機会が多いですが、納得感というか貴所ならではですね。
萩野先生 萩野先生
私は今51歳ですが、親世代は色々と考えないといけない時期になっているんですよ。

103歳までの資産がないと生きていけないという問題が言われていますから。

中には司法書士に後見人を頼みたくないと感じている方もいらっしゃいますが、私としてはやはりハッピーなシナリオにいけるよう手伝えるのが司法書士だと思っています。

金融機関や同業者から魅力に感じてもらえることが多いですし、どんどん展開していきたいですね。

採用について

堀内 堀内
では、採用で先生がみている部分はどんなところですか?
萩野先生 萩野先生
理念ですね。自分の喜びは他者を喜ばせることであるという考えを持っているかどうかといったところをみますね。

専門家でありながら、自分はもちろんお客様をしっかり考えられる方は魅力的ですから。そんな素敵な人は当たり前に人も寄ってきます。口で言うだけは簡単ですから、採用ではどうやって本質的な心を見抜くかを意識していますね。

欲しい人材は「自分が責任を持っている範囲については、自分が責任を感じられる方」です。

出来ない時に他人のせいにしてしまうことがあるかもしれませんが、自分が影響できる範囲は何をすべきか、何が悪かったのかを考える癖付けは非常に大事ですね。

責任のあることを引き受けたら、その責任を広げていける覚悟があるか、そういう責任を今までの経験で感じ、行動できたかそういった話が聞きたいですね。資格者という目標に対し、向上心を持って取り組んだってことですでに価値のある事だとおもいますので、いいキャリアを目指してほしいですね。

最後に

堀内 堀内
最後にこの記事を読んでいる読者へメッセージをお願いいたします。
萩野先生 萩野先生
長く他者と協力して働いていける方、高い向上心を持った方を大事にしたいし、求めています。

力をつける環境が整っており、幅広い多くの案件に触れることができる事務所です。弊社に興味を持っていただいた方と、ぜひお話しする機会を設けていただきたいです。最初に働く事務所は特に大事ですので、よく考えて選んでいただければと思います。

堀内 堀内
本日はありがとうございました!

この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 堀内

転職エージェント

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