勤務司法書士が年収を上げる方法
事務所に勤務する司法書士が年収を上げるにはどうしたらいいのでしょうか。
結論から言うと、事務所にとって価値の高い司法書士になる事が必要です。
今すぐには独立を考えておらず、勤務司法書士を続ける方は、まずは事務所にとって必要不可欠な存在となる事を目指す事になります。
代わりのいない司法書士になる為には、主に以下の事柄が重要です。
幅広い知識を身に付ける
事務所にとって価値の高い司法書士になるには、幅広い業務知識を身に付けることが重要です。
特定分野だけではなく、幅広い分野に精通した司法書士は任せられる業務も増える為、事務所にとってありがたい存在となります。
特定分野に特化した司法書士を2名雇うよりも、両方の業務ができる司法書士を1名雇う方が良いからです。
その場合、2名分の業務ができる司法書士に払う給与も当然高くなり、結果として年収アップに繋がります。
認定司法書士になる
認定考査に合格し、認定司法書士になることも有益です。
認定司法書士になると、民事紛争の案件も対応できるからです。
司法書士試験に合格し、知識も新鮮な1年目に受験するのが1番合格しやすいと言われる認定考査。
その合格率は2018年までは降下傾向にあり、2018年は4割前半まで降下していました。
しかし、2019年には8割近くと乱高。
合格率の変動しやすい試験ではありますが、2020年現在、司法書士資格者の約75%が取得しています。
司法書士として幅広く業務を行うためにも、必要とされる資格です。
コンサルティング能力を身に付ける
コンサルティング能力を身に付けることも非常に重要です。
AIの台頭により、今後職種を問わず人の仕事が奪われると言われています。
司法書士の業務も例外ではなく、特に登記の分野はいつかはAIが取って代わるでしょう。
その反面、相続や信託等のお客様と向かい合って面談をし、サービスを提供する業務は今以上に成長すると考えられます。
今ではそういった分野に力を入れる事務所も多く、営業力や折衝力等のコンサルティング能力を身に付けていると、強い武器になります。
これもまた、幅広い業務を行うことに繋がり年収アップが見込めます。
インセンティブを得る
事務所によっては条件次第でインセンティブを得られることがあります。
新規営業に対するインセンティブや個人受任案件に対するインセンティブ等々。
また前項でも触れたような面談をすると、手当が付く事務所もあります。
直接収入に大きく反映されるインセンティブですが、取り入れている事務所がまだ数少ないのが現状。
あわせて幅広い知識、営業力、コンサルティング能力も必要となります。
役職を得る
役職に就き、役職手当を得るのも1つの方法です。
司法書士が多く在籍する大きな事務所では、各チームの司法書士を統括するための役職が存在します。
役職に就くと役職手当が付く場合もあり、年収アップに繋がります。
ただ、役職を得るためにはマネジメント能力を磨く必要があります。
100の仕事をこなすだけでなく、70人の部下を育てられる司法書士は、事務所にとって非常にありがたい存在です。
通常業務に加え、部下を育てる能力は一朝一夕には身に付けられるものではないです。
周りを見ることや日々の向上心、協調性なども大切ですね。
支店長を目指す
前項の派生となりますが事務所によっては、新規立ち上げの支店を任せてもらえる場合も。
経営をしながら部下をもって、支店のトップとして勤務することとなります。
責任もありますが、その分年収アップも見込めます。
企業の法務部を目指す
弁護士のイメージが強い企業法務ですが、実は司法書士でも就職可能です。
管理者クラスともなると、年収1000万円になれることも。
一般企業目線での評価となり、これまでの業務経験も必要となる事がほとんどです。
司法書士の独占業務よりも、リーガルチェックやコンプライアンス等、法律の知識を活かした業務となります。
キャリアを積む
結局のところ、キャリアを積むことが1番確実な年収アップの方法です。
ここまで様々な視点から解説してきましたが、何よりも確実なのはキャリアを積むことです。
司法書士の年収はキャリアに比例するので、年齢関係なく年収アップが見込めます。
長く続ければ続けるほど、年収がアップするのが司法書士業界です。
至ってシンプルかつ確実な年収の上げ方だと言えます。
年収が上がる見込みがない場合は環境(職場)を変える
「そもそもどんなに頑張っても、今の事務所の昇給制度じゃ年収が上がることはない」
という場合は存在します。
そんな時は転職するのも1つの手段です。
あなたが頑張ってきたことや実績・功績・スキルをまとめ、他の事務所(求人)へアピールすることで、今よりもグッと高い年収を提示される場合があります。
また、1つの事務所に長く在籍していると、年収の相場が分からないこともしばしば。
しかし、あなたを正当な評価をしてくれる事務所がある可能性も忘れてはなりません。
弊社LEGAL JOB BOARD(リーガルジョブボード)では、あなたの市場価値を踏まえ、年収が上がる転職先のご紹介が可能です。
ご興味のある方はぜひお気軽にご連絡ください。
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独立開業を目指して年収を上げる道も
司法書士の方なら1度は考えたことがあるであろう「独立」。
勤務司法書士とは違い、自分の実力が全て売上(年収)に反映します。
上手くいけば年収1000万円を超える場合もあります。
しかし、上手くいかない場合は300万円を切ることも。
稼ぐ為には、営業力を身に付けたり、人脈等のコネクション作りも必要になるでしょう。
まとめ
本記事をまとめると以下の通りです。
- 人脈や営業力を身に付け、独立開業を目指す。
- 様々な能力を身に付け、事務所にとって価値の高い司法書士になる
- キャリアを積むのが1番確実
- 事務所によって、それぞれ年収には上限がある
- 転職をして年収アップを目指すのも1つの手段
司法書士が年収を上げるには、事務所にとって価値の高い司法書士になる事が重要です。
そのために様々な知識や能力を身に付けることも必要です。
資格を取って終了ではなく、日々研鑽することも大切ですね。
努力次第では年収1000万円を超えることもある職業ですので、ご自身に合った方法で年収アップを目指して下さい。