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弁理士 弁理士試験の合格後にやるべきこと・流れ

弁理士試験の合格後にやるべきこと・流れ

2020年09月21日

こんにちは。 弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の森田です。

今回は、「弁理士試験の合格後の動き方」について解説します。

弁理士試験合格後にやるべきことを把握し、スムーズに転職できるようにしましょう。

株式会社WILLCO 森田
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株式会社WILLCO 森田
弁理士や特許技術者・知財部員などの知財職種を専門とした株式会社WILLCOの転職エージェント。多数の紹介実績を持つ。希望に沿った就職・転職先の紹介や、 転職相談会・キャリアカウンセリングを随時開催中。転職のちょっとした疑問や心配ごとでもご相談いただけますので、お気軽にご連絡ください。

弁理士試験合格から転職するまでの流れ

弁理士試験の合格後から就職・転職するまでの流れ

合格後にやるべきことは多く存在します。

そのため、弁理士登録ができるようになるまでは半年程度かかります。

では具体的に何をすれば良いのかを、下記で詳しく説明していきます。

 

①実務修習を受ける

実務修習を受ける

弁理士試験に合格した後は、『経済産業大臣から指定を受けた期間で実務修習』を修了します

実務修習とは、弁理士法によって決められた研修です。

実務修習を受けるためには以下の点を踏まえます。

 

受講申請をする

実務修習のお申し込みは例年11月ごろとなっており、弁理士会の申請書作成フォームよりお申し込みが可能です。

【令和元年度の実務修習】

受講申請書受付期間:令和元年11月5日(火)~11月19日(火)当日消印有効

実施期間:令和元年12月6日(金)~令和2年3月31日(火)

e-ラーニング配信期間:令和元年12月6日(金)~令和2年2月28日(金)

受講料:118,000円

令和元年度の実務修習を例とすると上記のようなスケジュールです。

弁理士試験の最終合格発表が10月末ごろですので、合格した後はすぐに実務修習の受講申請をする必要があります。

また、原則欠席はできず、単位を取得する必要がありますが、下記の条件の方は一部研修が免除となります。

  • 平成20年以降の弁理士試験合格者であって、勤務している法人の特許、実用新案、意匠、又は商標に関する出願書類の作成事務に専ら3年以上従事していた場合
  • 平成20年以降の弁理士試験合格者であって、特許事務所または企業などにおいて、特許、実用新案、意匠、又は商標に関する出願書類の作成事務に係る補助業務に専ら5年以上従事していた場合
  • 平成20年以降の弁理士試験合格者であって、特許庁において審判または審査の事務に従事した期間が通算して5年以上の場合
  • 弁護士となる資格を有する場合
  • 特許庁において審判官又は審査官として審判又は審査の事務に従事した期間が通算して7年以上の場合
    出典:令和元年度実務修習のお知らせ

 

 

集合研修

合格後は約4ヵ月ほどの研修が必要となります。

まずは集合研修です。

集合研修とは、講師の方から直接講義を受ける研修です。

集合研修を受ける前に、課題として出される起案を提出しなければいけません。

それは、研修がその起案の講評を交えた講義になるためです。

課題のレベルによっては、最大3回まで再提出になることもあります。

レベルによっては単位を落としてしまうこともあるため、注意が必要です。

 

e-ラーニング研修

e-ラーニング研修とは、講義の映像を見ながら行う研修です。

令和元年の例でいうと、配信期間は令和元年12月6日(金)~令和2年2月28日(金)。

毎年、だいたい同じ時期になります。

 

令和元年度、実務修習の課程(集合研修【集合】、e-ラーニング研修【eL】)

1.弁理士法及び弁理士の職業倫理

  • 弁理士法【eL】
  • 弁理士倫理【eL】
  • 弁理士業概論【eL】

2.特許及び実用新案に関する理論及び実務

  • 情報調査【eL】
  • PCT出願【eL】
  • 明細書のあり方(読み方・作成)概論【eL】
  • 審査基準(産業上の利用可能性、新規性、進歩性等)【eL】
  • クレームの作成・解釈【eL】
  • クレームの作成・解釈【集合】
  • 明細書のあり方・演習(化学)【集合】
  • 明細書のあり方・演習(機械)【集合】
  • 明細書のあり方・演習(電気)【集合】
  • 審査対応・概論(意見書・補正書)【eL】
  • 審査基準(補正の制限)【eL】
  • 審査対応・演習(化学)【集合】
  • 審査対応・演習(機械)【集合】
  • 審査対応・演習(電気)【集合】

3.意匠に関する理論及び実務

  • ハーグ出願【eL】
  • 出願手続・概論【eL】
  • 出願手続・演習【集合】
  • 審査対応・概論(意見書・補正書)【eL】
  • 審査基準の説明【eL】
  • 類否判断【eL】
  • 審査対応・演習【集合】 

4.商標に関する理論及び実務

  • 情報調査【eL】
  • マドプロ出願【eL】
  • 出願手続・概論【eL】
  • 出願手続・演習【集合】
  • 審査対応・概論(意見書・補正書)【eL】
  • 審査基準の説明【eL】
  • 類否判断【eL】
  • 審査対応・演習【集合】

5.工業所有権に関する条約その他の弁理士の業務に関する理論及び実務

  • 知的財産権に係る施策【eL】
  • 出願手続(オンライン出願・願書の様式)【eL】
  • 条約(各国の制度概要を含む)【eL】
  • 審判の概要(特許異議・登録異議を含む)【eL】 

出典:令和元年度実務修習のお知らせ

 

step2:弁理士会に登録申請する

弁理士会に登録申請する

実務修習の修了後は弁理士登録を行います。

弁理士法第18条により、弁理士登録は日本弁理士会に必要書類・登録申請書の提出が必要です。

必要書類はさまざまで、住民票など市役所に取りに行く必要がある書類もあります。

期日に余裕を持って、ミスのないように弁理士登録を行いましょう。

 

登録費用

弁理士登録を行うためには費用がかかります。

【登録免許税】

麹町税務署へ60,000円を納めます。弁理士の登録申請前に支払う必要がある費用です。

 

【登録料、会費】

申請書類を持参するときに支払います。登録料が35,800円、登録月会費15,000円。合計50,800円を現金または、指定の銀行口座へ振り込みします。

※金額は、2020年2月12日現在で標記しています

 

必要書類や注意点

申請に必要な書類はこちらです。

  • 弁理士登録申請書、届出書
  • 誓約書
  • 住民票
  • 弁理士となる資格を証する書面
  • 登記されていないことの証明書
  • 身分証明書
  • 勤務証明書
  • 履歴書
  • 登録後の会費納付方法について
  • 銀行振込等の写し添付※振込の場合のみ

また、書類申請をする上で以下の点に注意しましょう。

  1. 書類はすべて同じ印鑑を使用すること。認印でもよいですが、シャチハタなどは使用してはいけません。
  2. 住民票は、マイナンバーの記載があるものは使えません。記載のないものをご用意ください。
  3. 取り寄せが必要な書類も多いので、なるべく早めに用意するようにしましょう。

 

申請先

申請先は、もちろん日本弁理士会です。日本弁理士会の事務局会員課へ提出しましょう。

持参する場合は、提出書類で使用した印鑑を持っていくことを忘れないようにしてください。

受付時間は平日の午前9時から午後4時45分まで。

 

また、郵送する場合は、封筒に必ず『弁理士登録申請書類』と朱書きし、書留で郵送しましょう。

どちらの場合も、不備や間違いがある場合は受理されない場合もありますので、書類提出の

前には再度内容をチェックしてみてください。

 

転職活動のタイミングについて

修習時期に同時並行で求人を探すのがベストです。

修習期間が約4ヶ月程度なので、同時に求人の情報を集め転職活動を始めると焦らずに進められます。

また、弁理士試験合格の時期は、特許事務所側が新人弁理士獲得のため動き出す時期。

いつもは求人がない事務所が、この時期には募集をかけることも

このタイミングを逃さないことが、スムーズに転職活動を行うためには重要です。

 

求人の見つけ方

求人を見つける

弁理士として働く準備ができたら、いよいよ求人を探します。

下記では求人の探し方や、それぞれのメリット・デメリットをお話していきます。

 

弁理士会

一つ目の求人の探し方として、弁理士会があります。

基本的に知財に関する求人のみの掲載なので、ご自身にマッチした求人のみを探せるのがメリットです。

 

知人などの紹介

紹介の場合、内定がもらいやすいのが最大の魅力。

働き出してから職場に馴染むまでも早いでしょう。

しかし、入社直後に「働いてみたけど自分には合わなかった」「転職したい」と考えた際、紹介で入社した手前、辞めづらい雰囲気になる可能性もあります。

紹介してもらう前に、待遇面だけではなく事務所の雰囲気なども含め、自分に合っているかどうかをチェックするようにしたいところです。

 

転職サイト

エン転職やリクナビ、ビズリーチやマイナビなど、一般的な転職サイトに求人を出している特許事務所もあります。

また、最近では一般企業での知財部の仕事なども増えてきているためか、転職サイトを利用して求人を探す方も多いです。

企業と特許事務所を一緒に調べることができるので、どちらも視野に入れている場合は検索しやすいでしょう。

 

転職エージェントサイト・サービス

転職エージェントサービスとは、転職活動を全面的にサポートする担当者(エージェント)が就くサービスです。

  • あなたにマッチした求人のご紹介
  • 転職のお悩みに関するご相談
  • ご紹介する事務所の口コミや残業時間のお伝え
  • 面接の日程調整
  • 書類対策や面接対策

など、一貫して支援します。

弊社LEGAL JOB BOARDでも弁理士専門のエージェントサービスを行っています。

 

まとめ

弁理士試験合格後は、まず実務修習を受ける必要があります。

弁理士登録には、書類の申請と登録料などの支払いが必要です。

求人を探すときは各媒体を比較・参考にすると良いでしょう。

転職エージェントサービスも利用するとスムーズです。

弁理士は、試験合格後も実務修習などで忙しく、弁理士として働くまでも大変ですが、新しい知的財産に触れることができるやりがいある仕事です。

実務修習、弁理士登録をしっかりとこなして、自分に合った特許事務所や企業をぜひ見つけてください。

株式会社WILLCO 森田
この記事を書いた人
株式会社WILLCO 森田
弁理士や特許技術者・知財部員などの知財職種を専門とした株式会社WILLCOの転職エージェント。多数の紹介実績を持つ。希望に沿った就職・転職先の紹介や、 転職相談会・キャリアカウンセリングを随時開催中。転職のちょっとした疑問や心配ごとでもご相談いただけますので、お気軽にご連絡ください。