司法書士

【司法書士】認定考査を受ける必要性と就職のタイミングについて

by LEGAL JOB BOARD 北澤

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担当職種:
  • 司法書士

こんにちは。司法書士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の北澤です。

本記事では「認定考査を受ける必要性やメリット・デメリット」について解説します。

司法書士試験に合格した後、合格者同士でよく話題に上がるのが「認定考査を受けるかどうか」です。

「認定考査、みんな受けるけど本当に受けた方がいいのか?」「受けないといけないのか?」

とご相談される方が多くいらっしゃいます。実は認定考査は、簡裁代理認定資格を保有することによるメリットももちろん多いですが、人によっては必ずしも必要というものではありません。

そこで本記事では、

  • 認定考査が必ずしも必要ではない理由
  • 認定考査を受けてから就職活動を考えている方へ
  • 認定考査を受ける必要がある人

をまとめています。

人によっては、認定考査の勉強ばかりに注力しすぎることがデメリットになってしまうかも。そのあたりの事情を事前に知り、今後の動き方のご参考にしてください。ちなみに認定考査を受け、認定司法書士になりますと、担当できる業務範囲が広がります。認定司法書士だけが応募できる求人一覧をまとめてみましたので、参考にしてみてください。

※すでに認定司法書士になられた方・認定考査を受けることが確定している方は、すぐに司法書士求人の紹介や転職相談を受けられますので、ぜひご相談くださいませ。

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簡裁代理権が必ずしも必要ではない理由

冒頭でお話したように、認定考査はもし受けなかったとしても司法書士として活躍する方法はあります。それは、司法書士のメイン業務はまだまだ登記業務が司法書士業務の大半を占めるからです。

司法書士の業務は登記が7~8割と言われており、登記業務のみを扱っている事務所も多くあります。

債務整理業務、過払い案件、裁判業務など、簡裁代理権を必要とする業務を主軸としている事務所はとても少ないのが実情です。なので、必ずしも認定考査に合格せずともキャリアアップできる選択肢もあります。

実際に、司法書士として転職する際には簡裁代理権の有無は問われないことが多いです。

認定考査を受けてから就職活動を考える方へ

上記で、認定考査合格が必ずしも司法書士のキャリアアップの中ではマストではない理由を伝えてきました。

もちろん、認定司法書士になると依頼される業務の幅も広がるので、合格したいと考える方が多いでしょう。

実際、司法書士試験合格後、多くの合格者が認定考査を受けますが、実は認定考査を受験される方の中で毎年以下のような事態に陥ってしまった方もいらっしゃいます。

就職のベストシーズンを逃す可能性あり

認定考査を受ける方の中で、司法書士にとっての「就職のベストタイミング」を逃す方が毎年少なからずいらっしゃいます。というのも、実は司法書士事務所の募集は、司法書士試験の合格発表後である「11月〜1月」が一番採用熱が高いです。

求人も1番多く、人気事務所の求人も出ているこの時期を逃すのは、非常にもったいないです

「就職は認定考査の後にしたいと思っています」という方もいらっしゃると思いますが、多くの合格者の方は就職活動(実務)と特別研修、および認定考査の勉強を並行して行われます。

認定考査の後にも求人は存在しますが、人気の事務所や企業は「すでに新人司法書士の数が足りている」状態になっている可能性も考えるべきです。

また、「合格発表から認定考査までの約1年間を、司法書士としてのキャリアアップの時間には使わなかったのか」という目線があることも考えてみましょう。面接でも「なぜこのタイミングで就職活動なのですか?今まで何をしていたのですか?」というシビアな質問はとてもよく聞かれます。

更に認定考査を終えて9月以降で就職活動をすると次年度の合格者ともタイミングがバッティングすることになります。合格直後から走り出す方と、既に合格から1年近くの時間が経過している方、どちらが就職市場における評価が高いかは、考えるまでもなくわかっていただけると思います。

司法書士の資格者については時期を問わず求人は出ていますが、事務所も「新人の司法書士を取りたい!」と意識的に考えているのは、やはり11月~1月の求人が多いです。

認定考査の勉強と一緒に就職活動も行ない、ベストシーズンを逃さないよう動いていただくことをお勧めします!

もしこの記事を読んでいただいている方の中に、上記のような状態に陥ってしまっている人がいれば、ぜひご相談ください。

認定司法書士としての業務が経験できる事務所は限られる

認定司法書士になると、簡裁訴訟代理人として簡易裁判所における訴額140万円以下の民事事件を扱えるようになります。

司法書士が対応する裁判業務は債務整理と過払金請求が多く、その他の大きな裁判はやはり基本的に弁護士が行います。

『認定考査に合格したけど、入社した事務所が不動産登記に強く、結局今まで認定司法書士としての業務をしていない。』

そういう司法書士の方がほとんどです。

したがって、就職のベストタイミングをずらしてまで、認定考査の合格に100%注力するかどうかは、しっかりと見極めなければいけないでしょう。

認定考査を受ける必要がある人

では逆に、認定考査が必須になる場合についてまとめます。

それは、「債務整理や過払い金案件を主軸としている事務所に入職したい場合」や、「将来的に簡裁代理権を活かした事業で独立したい場合」です

また、やはり認定司法書士になっておくと書類上では箔がつきますし、今後どういう扱いになるかもわかりませんので、キャリアの志向に関わらず、基本的には司法書士試験に合格した次の年に受けておくのがよいでしょう。

もちろん、ここまでお話してきたように、認定考査を受けるのなら就職黄金時代を逃さないように注意が必要です。

とはいえ、就職活動に気持ちを入れすぎ、勉強時間が無くなり、認定考査を受けるタイミングを逃すのもまたリスクです。司法書士試験に合格し、熱い気持ちのあるうちに認定考査に合格しておくのはとても良いお考えではあります。認定司法書士になる必要があると判断した場合は、迷わず受けることをおすすめします。

転職先(司法書士事務所)の選び方

「司法書士にはなれたけど、これからどういう司法書士事務所に就職すれば良いかわからない..」

とお悩みではないでしょうか?

試験合格直後は、ほとんどの方が、最初の就職先について悩みます。

もし司法書士事務所の選び方で悩んでいる方は、下記の記事も参考にすると良いでしょう。

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自分と合わない事務所を選んでしまうと「入ってみたらブラック事務所だった」「提示された額より給料が少なかった」など、大きく後悔をする恐れがあります。

もし事務所選びで悩んでいる方は、司法書士専門の転職エージェントサービスを利用することをおすすめします。

最後に

そもそも司法書士を目指した理由に簡裁代理権の存在を挙げる方も多くいらっしゃいます。合格者の多くが何年もかけて司法書士試験に合格し、その中でも認定考査は司法書士試験の最後の関門ですね。

皆様の努力が実を結び、認定考査も合格できることをお祈りしております。私たちは皆様の努力が、実りあるキャリアに繋がるお手伝いをしてまいります。

キャリアについて、就職のタイミングについてお悩みの方は是非ご相談ください!

この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 北澤

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担当職種:
  • 司法書士

リーガルジョブボードの司法書士専門の転職エージェント。キャリアの選択は一過性のものではありません。人生を振り返った時に「あの転職は最善の選択だった」と言えるような転職支援を心掛けます。またご転職にあたっては、職場の雰囲気等の求人票に現れない部分もお伝えできるよう、事業所への取材を定期的に行っております。職場選びでお悩みの方はお気軽にご相談ください!

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